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ルース次期駐日米大使は「大統領に直接連絡できる人物」

5月28日19時52分配信 産経新聞

 【ワシントン=有元隆志】オバマ米大統領は27日、次期駐日大使にカリフォルニア州の弁護士ジョン・ルース氏(54)を指名した。ルース氏と四半世紀以上にわたる友人で、大使ポストをめぐって相談も受けた日系人政治学者ダニエル・オキモト米スタンフォード大名誉教授は、ルース氏とオバマ大統領との交友期間は短いものの、「信頼関係は強い」と強調した。

 駐日大使には、当初、ハーバード大のジョセフ・ナイ教授が有力とみられたが、3月ごろから資金調達協力者指名の可能性が高まっていた。オキモト氏はルース氏が駐日大使も含め複数のポストを打診されていたことを明らかにした。

 「ポストについて話し合ったが、彼は駐日大使に乗り気になっていた。日本人と主にビジネスを通じ交流があった彼は日本への敬意を持っていた」とオキモト氏は振り返る。政権からの正式な就任要請は2週間ほど前だったという。

 ナイ氏と比べ、ルース氏は日本で知名度はなく、人脈も細い。べーカー元大使らのように米政界でよく知られた人物でもない。

 オキモト氏は「大物を期待した日本人は失望したかもしれないが、資金調達だけでなく、選挙戦略なども助言してきたルース氏はオバマ氏から深く信頼されている。ナイ氏と違って、大統領に直接連絡できる利点を持つ」と力説する。

 オキモト氏はルース氏が生まれも育ちも日本とは太平洋を隔てたカリフォルニア州である点も強調する。

 「生粋のカリフォルニア出身の大使はルース氏が初めてだろう。ペロシ下院議長ら同州選出の議員をよく知っている。IT(情報技術)、環境技術にも詳しい。これまでの大使とは違った特色を持つ」

 ルース氏は上院の承認を経て赴任する。日米関係は在日米軍再編や北朝鮮の核開発・拉致問題など困難な課題を抱える。オキモト氏は「見た目圧倒させるような人物ではないが、日本人は彼の知性、誠実さ、そして信頼できる人物であることがわかってくるのではないか」と、ルース氏の活躍に期待を寄せた。

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最終更新:5月28日21時2分

産経新聞

 

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