中小病院の新人看護研修の実態調査へ―厚労省
新人看護職員の研修のガイドラインを策定している厚生労働省の「新人看護職員研修に関する検討会」(座長=石垣靖子・北海道医療大看護福祉学部教授)は5月28日、第2回会合を開き、研修の現状などについて議論した。検討会では、全日本病院協会会長の西澤寛俊委員の協力で、全日病の2270の会員病院(3分の2が200床未満)に対し、新人看護職員の研修の実施状況について、近く調査する方針が決まった。同省の担当者は、「(同省が行う調査では)おそらく初めて」としている。
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大学の保健師教育で選択制の設置も―文科省が素案 検討会の冒頭、今後のスケジュールについて、厚労省側が、今後6回の会合を経て年度末に提言をまとめる方針を説明すると、羽生田俊委員(日本医師会常任理事)が「今年中にまとめて、来年4月から(ガイドラインを)使えないか」と提案。これに対して野村陽子看護課長は、「実際には4月に新人職員が入るので、その時に生かしてもらえる範囲で生かしもらいたい」との考えを示した。
また、研修の技術指導については、石垣座長、猪又克子委員(北里大病院教育看護科長)、熊谷雅美委員(恩賜財団済生会横浜市東部病院看護部長)、庄野泰乃委員(徳島赤十字病院看護部長)の4人がワーキングチームをつくり、今年秋ごろまでに具体例を検討することも決まった。
議論の中では、深田修総務課長が、「どういう人を対象にして考える新人教育なのか。看護基礎教育の到達目標を大体は達成しているという前提でつくることが、あるべき姿だと思う。そうでなければ、病院に多くの負担を掛けることになる。それはいかがなものかと思う」と指摘した上で、新人看護職員の評価について委員の意見を求めた。
これに対して庄野委員は、「感覚的には、(どの養成ルートでも)臨床現場ではそれほど変わらない。基礎教育で変わるというよりは、個人で変わると思っている」と応じ、猪又委員も「看護の実践能力は個人の違いで、学校の違いは感じていない。ただ、レポートや研究での書く力、考える力には差があると感覚的に感じている」と同調した。
2人の意見を聞いた福井次矢委員(聖路加国際病院長)は、「免許を取るのにこれだけたくさんの養成ルートがあって、結果が同じというのはおかしいのではないか。もともとかなり違う人に同じものを押し付けようとしても難しいのではないか」と問題提起。医学部教育の実技テスト「OSCE(オスキー)」のような工夫が必要だとする見解を示した。また、羽生田委員は「(能力に)個人差があるのに、全員に同じ研修をする必要はないと思う」と述べた。
このほか、研修の到達目標について、上泉和子委員(青森県立保健大副学長)は「研修をして1年経った後に(研修前と)同じような独り立ちへの不安が出てくるのは、研修のゴール設定について考える必要があるのではないか」と発言。坂本すが委員(東京医療保健大医療保健学部看護学科長)は、「到達目標のゴールは、看護師を続けたいと思わせることではないか」と指摘した。
次回会合は7月9日に開かれる予定で、研修方法や評価のフィードバックについて議論する。
更新:2009/05/28 23:00 キャリアブレイン
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