新型インフル「安心宣言尚早では」　神戸市医師会　

　神戸市医師会の川島龍一会長は二十八日、矢田立郎市長が新型インフルエンザ感染を「ひとまず収まった」として事実上の安心宣言をしたことについて「少し軽々（けいけい）でないか。詳細（ＰＣＲ）検査で新たに患者が一週間確認されない時点で、安心宣言を出すべきだった」と指摘した。同市中央区の市医師会館で報道陣の取材に答えた。

　同席した本庄昭副会長も「宣言するには早いのではないか」と疑問を呈した。川島会長は、市民生活への影響を踏まえ「ひとまず安心宣言」に一定の理解を示したが、「患者は二十七日も市内で四人出ている。医学的には安心という認識ではない。潜在的には患者がいると考えている」と強調した。

　また、二十八日の市長メッセージで「季節性インフルエンザに近い対応に変更する」とした点についても「新型は慢性疾患患者が感染すれば重症化する。今後、ウイルスの変異も考えられる。警戒を怠ってはならない」と話した。（網　麻子）

(5/29 10:01)