客のブチ切れにも最後まで笑顔で対応した加賀アナ＝ＱＶＣ画面から（クリックで拡大）

　２４時間のテレビショッピング専門チャンネル「ＱＶＣ」で先日、生放送中に“大トラブル”が起き、ネット上などで話題になっている。アクセサリーを注文した中年女性を電話出演させたところ、なぜか商品の批判が始まり、最後には「いりません、私！」とブチ切れちゃったのだ。同社は以前から、購入者を電話出演させて視聴者の購買意欲を高める手法で売り上げを伸ばしていたが、それが完全に裏目に出た格好だ。

　この中年女性は今月１８日の番組放送中に１８金のイタリア製ネックレスとブレスレット（ＱＶＣ価格で１万９３５７円と９４４７円）を５個注文。購入個数の多さから、電話オペレーターが推薦し、急きょ電話で生出演することになった。

　だが、これが間違いだった。同社専属の加賀真帆アナ（３７）がにこやかに購入目的を尋ね、「内祝い」と答えた女性に対して「あらぁ〜！　ステキですねぇ〜♪」と大げさに返したあたりから雲行きが怪しくなった。

　女性「別にステキじゃありません」

　加賀アナ「…あ、そうですか」

　女性「別にステキじゃありませんよ」

　加賀アナ「…あ、そうですか」

　女性「当たり前のことです」

　一気に機嫌を損ねた女性は、間髪いれず商品のうたい文句である「イタリア製」について追及し始めた。

　女性「イタリア製、イタリア製って随分しゃべってるけど」

　加賀アナ「はい」

　女性「保証書は付いてないの？」

　加賀アナ「加藤さん（販売者）、保証書のほうは？」

　加藤氏「えーっと、イタリア製は間違いはないんですけど…」

　女性「保証書付いてなきゃ分かんないじゃないの」

　加賀アナ「…そうですねぇ〜。でもＱＶＣではそのへん…」

　女性「そんなデタラメなことやってんですか！？　保証書付けないでそんなことやっているわけ？」

　女性は完全にブチ切れ、「随分ちゃっちぃ感じに見えますね」「いりません、私！　５点頼んだんですけど、保証書付いてないんだったらいりません！」と捨てゼリフを残し、“ガチャ切り”してしまった。この間、約３分。だが、加賀アナは終始、にこやかな笑顔を崩さなかった。

　ＱＶＣに限らず、他局の一般番組でも視聴者が生出演するケースは多いが、業界関係者は「放送禁止用語などを避けるため、多くの番組は実際の放送を数秒から数分遅らせて流す技術を採用し、このような事態を避けている」と話す。

　だが、ＱＶＣは「私どもは“２４時間完全生放送”が売り。購入者にその場でご登場いただくことも、番組には不可欠です。残念ながら今回のお客さまはキャンセルとなってしまいましたが、今後も多くのお客さまにご登場いただきたい」と、めげる様子はない。

　ちなみに、この模様が投稿された動画サイトには、中年女性への賛否とともに、最後まで笑顔を崩さなかった加賀アナへの称賛が多数書き込まれている。