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社会

新型インフル 簡易検査半数が陰性 神戸の患者 

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新型インフルエンザの感染者の中で、陰性となった人が多く含まれていた簡易検査=神戸市兵庫区荒田町2、兵庫県立健康生活科学研究所

 神戸市と国立感染症研究所(感染研)が、新型インフルエンザ感染で入院した同市内の患者四十三人を調査したところ、うち半数近い二十人が医療機関による簡易検査で陰性の結果が出ていたことが分かった。大阪府内の調査でも患者の約三割が陰性だった。秋以降にも流行の第二波が懸念される中、感染の早期把握に向けた対策が求められる。

 神戸市などの調査は、十六-十九日に感染が分かり、入院した五-四十四歳の患者四十三人を対象に実施。その結果、医療機関で簡易検査を受け、新型と同じ型のA型インフルエンザ陽性と判定された患者は二十三人(53・5%)にとどまったという。大阪府と感染研による患者二十三人を対象にした調査でも、簡易検査で陽性の結果が出たのは十六人(69・6%)にとどまった。

 簡易検査キットのメーカーは「発症の初日はウイルスが検出できるだけの量に達しないケースがある。検体の採取にも技術が必要」と、この方法の限界を認める。

 一方、神戸市医師会の中神一人(かずひと)公衆衛生担当理事は「少しでも可能性があれば、詳細(PCR)検査に検体を提出するという姿勢で臨んでいる」と話す。しかし、詳細検査を担う神戸市は「発熱などの症状がある人すべてを対象とすれば、処理に膨大な時間を取られることになり、現実的には困難」と漏らす。

 神戸市立医療センター西市民病院の医師は「新型と季節性インフルエンザの症状は似ていて、現場では見分けがつかない。秋以降の流行に備え、今から対応を考えるべき」と指摘する。

 政府は新型の早期診断方法を開発する方針だが、「秋には間に合わないかもしれない」と厚生労働省担当者。市は「感染が拡大していない地域で優先的に詳細検査を実施することも検討したい」とする。

(5/28 09:19)


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