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核実験「かなり早めに」米から情報提供 麻生首相明かす

2009年5月27日21時31分

 麻生首相は27日の党首討論で、北朝鮮の核実験について、米国から日本政府に事前通告があったかを民主党の鳩山代表に問われ「情報がかなり早めに(日本に)伝わっていたことは事実だ」と述べた。具体的にいつ連絡があったかは明らかにしなかった。

 麻生氏は「いつの時点でというのは、双方、この種の話はしない約束になっている」と説明。外務省幹部は同日、北朝鮮からの事前連絡は無かったことを確認する一方で、「日米間はいつもいろんなレベルでコミュニケーションを取っている。そこから察してもらうしかない」と述べ、米国から一定の情報提供があったことを示唆した。

 一方、韓国の情報機関、国家情報院によると、北朝鮮は核実験実施の約30分前に米中両国に実験を予告していた。ただ、米国から韓国への事前連絡はなく、韓国政府が核実験で起きた地震波を感知した事実を米国側に通報した際、初めて「北朝鮮から事前通報を受けていた」との事実を知らされたという。

 韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相は26日の国会答弁で、北朝鮮から米国への通報内容に実験の予定時刻が含まれていなかったことなどを挙げて「そのような内容なのに、30分で分析して我々に通報することを期待することは難しい」と述べ、米国から事前連絡がなかったことに問題はないとの認識を示した。

 核実験の事前連絡については、中曽根外相が26日朝の会見で「米国や中国からあったのか」との質問に「私が知る限りでは無かった」と答えていたが、同日夜になって「(事前連絡が無かったのは)北朝鮮だった。僕の聞き間違いだ」と訂正するなど、一時混乱した。(牧野愛博=ソウル、東岡徹)

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