2009年5月26日22時13分
【ワシントン=村山祐介】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は26日、北朝鮮が25日に実施した核実験は「半分は失敗」しており、「信頼性のある核兵器をつくる技術はないことを示した」との複数の米専門家の見方を伝えた。
同紙によると、北朝鮮・寧辺の核施設を定期的に訪れているヘッカー米スタンフォード大教授(元ロスアラモス研究所長)は、爆発の規模をTNT火薬換算で2〜4キロトンと推定。06年の実験時の2〜5倍に相当するという。
ポストル・マサチューセッツ工科大教授は、北朝鮮はその10〜20倍の規模を想定していたと推測。「プルトニウムを完全な球状に圧縮する装置に問題があったようだ。技術的には実験用兵器も確実につくることはできないだろう」との見方を示した。
米ハーバード大のジェフリー・ルイス博士も「兵器級の装置をつくろうとしたが、まだ十分にできなかったと考えるのが自然」と指摘した。
一方、北朝鮮問題に長く携わってきた元米情報当局者は「(技術が)前進していることは間違いない」とみる。