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民主党233、自民党192…悲願の政権交代へ

政治評論家の小林吉弥氏が分析

小林吉弥氏(クリックで拡大)

 民主党に鳩山由紀夫代表が誕生し、永田町の雰囲気は大きく変わった。報道各社の世論調査で、民主党の政党支持率が、麻生太郎首相率いる自民党を逆転し、24日投開票のさいたま市長選では、民主党推薦候補が圧勝したのだ。衆院議員の任期満了まで4カ月を切る中、次期総選挙の勝敗はどうなるのか。政治評論家の小林吉弥氏=顔写真=の政党別獲得議席予測では、自民党が110議席以上を失う大惨敗を喫する一方、民主党は議席倍増の233議席を獲得し、悲願の政権交代を果たすという。

 「小沢一郎前代表(現代表代行)の辞任は遅かったが、ギリギリで間に合った。鳩山氏が代表選後に行った人事も絶妙。用心棒的な小沢氏をはじめ、堅物で政策通の岡田克也幹事長、切り込み隊長の菅直人代表代行など、多士済々なクセ者たちを周囲にそろえた。有権者の『一度、民主党にやらせてみよう』という期待感をつなぎ止めた」

 小林氏はこう語る。政党別の獲得議席予測は、これまでの分析に、鳩山民主党誕生後の世論調査の変化、最新の選挙区事情などを加え、小林氏が割り出した。

 まず、前回の郵政総選挙で大勝した自民党は現在304議席だが、小林氏は「小選挙区130、比例区62の192議席」とみる。昨年末の130議席減という最悪予測よりはマシだが、壊滅的打撃に変わりはない。

 「ゴールデンウイーク前に、麻生内閣の支持率が30%前後に回復したが、西松建設事件という敵失による一時的なもの。有権者の中には、年金問題や経済の疲弊、公務員の暴走を見逃してきた自民党政治への批判が強い。これは生理的嫌悪に近く、理屈じゃない」

 「首相は経済政策を次々に打ち上げて命脈をつないできたが、カードはほぼ切り尽くした。現在、北方領土問題など、外交的成果を狙っていると聞くが、『3.5島論』『面積二等分論』に踏み込めば、『選挙のために国を売る気か』と反発を食らう。直前に内閣改造を行えば、挽回する可能性もあるが、潮目を変えるまでには至らないだろう」

 太田昭宏代表率いる公明党は現在31議席だが、小林氏は「小選挙区6、比例区20の26議席」と分析する。

 「固定の組織票は強い。問題は自公両党の選挙協力で、7月12日投開票の東京都議選がポイントだ。自公で過半数に達しない場合、これまで6割は機能していた自公協力が5割程度に落ちるのでは」

 与党陣営は、自民党と公明党、改革クラブ、与党系無所属を合わせても218議席で過半数に届かず、政権を手放すことになりそうだ。

 一方、民主党は現在112議席だが、小林氏は「小選挙区152、比例区81の233議席」と予測。一気に121議席増、あと8議席で単独過半数という大躍進を果たすという。

 「鳩山氏は、一連の政局で反骨精神、芯の強さを見せた。検察批判と小沢氏への苦言を巧みに使い分け、これまでなら分裂・自爆しかねない民主党内をまとめ上げた。予想以上の安定感を見せている」

 「今後の焦点は、党首討論や補正予算審議で骨太の姿勢を貫けるか。次期総選挙のマニフェストで、世襲禁止や企業・団体献金の禁止、財源問題を明確にできるかだ。衆院の単独過半数の可能性は80%ある」

 24日投開票のさいたま市長選での圧勝は、民主党の弱点とされる都市部での党勢回復を明らかにしている。

 このほか、共産党は現在9議席だが「小選挙区0、比例区10の10議席」。社民党は現在7議席で現状維持。国民新党は現在5議席だが「4議席」。新党大地と新党日本は1議席とゼロだが「1議席」ずつ。野党系無所属で「6議席」と予測する。

 民主党中心の野党陣営は、共産党を除いても252議席となり、過半数に達する。

 さて、09年後半の永田町はどうなのるか? 小林氏はいう。

 「民主党中心の連立政権ができるだろう。鳩山氏が首相になり、小沢氏や岡田氏、菅氏らが内閣や党の要職に着く。ただ、その前途は楽観できない。政権発足後3カ月以内で『霞が関改革』などで具体的端緒を示せなければ、支持率は急落しかねない。一方、自民党は来年夏の参院選までは頑張るかもしれないが、分裂含み。麻生氏に続く求心力がある人材がいないのが痛い」

ZAKZAK 2009/05/26

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