« アジア・中東各国の危険情報レベル | トップページ | 民主党比例トップ当選自治労幹部 相原久美子 年金問題を語る    「職場改善要求を出して何が悪い」 »

各国の年金制度 -最低加入期間- 日本は25年!って長すぎない?

今回の選挙の争点にもなっている年金問題ですが、日本の年金制度で他国と大きく違うところに年金支給要件(受給要件)の「最低加入期間」があります。
日本の場合は25年以上支払い続けないと年金はもらえませんが、これはちょっと長すぎるんじゃないかと思って、他国の最低加入期間を調べてみました。

世界各国の年金制度
年金支給要件となる最低加入期間 (長い順)

 最低加入期間  国 名備 考
    25年   日本  
    20年   イタリア  
    15年   中国  
  男性 11年
  女性 9.75年
  イギリス  
    10年   アメリカ
  アイルランド
  カナダ
  韓国
 
 10年(居住年数)   ニュージーランド  税法式
     5年   ドイツ  
     3年   デンマーク
  フィンランド
  ノルウェー
  スウェーデン
 
     なし   フランス
  ベルギー
 

北欧は3年、他の先進国では5~10年が一般的なようです。
もちろん年金制度は各国で違うため、最低加入期間だけで制度全体を判断出来ませんが、日本の25年は他国と比較しても、飛び抜けて長いと思われます。

これだけ長い期間の支払を要求するという制度は、個人にとって期間リスクとなり、納付率が低下する要因の一つになっているのではないでしょうか。
また、色々な事情で最低加入期間を納付できなかった人たちの、国に「没収」された掛け金がどれだけあるのかも気になるところです。
支払いできない人の「没収」も「込み」で制度設計がされているのであれば、「犠牲者ありき」で成り立っているということになりますから。

<参考サイト>
社会保険庁 主要各国の年金制度
OECD「高齢化社会への改革」を発表
諸外国の二階建て年金制度の構造と改革の動向
経団連 各国の公的年金制度比較
(財)年金シニアプラン総合研究機構 調査研究シリーズ 諸外国における老齢所得保障
日本経済研究センター 日本経済研究抄録 2001年3月 国民年金未加入者の経済分析 鈴木亘 周燕飛 (大阪大学社会経済研究所)
・・・「25年加入」という受給資格条件は不要ではないだろうか。・・・もし、25年以下の加入期間の人々に対しても加入期間に応じた給付を行うとすれば、屈折点を選んでいた人や生涯の間未加入となっていた人々の効用を改善でき、さらに未加入率も減少できる。
論文ダウンロード → 国民年金未加入者の経済分析
コホート効果を考慮した国民年金未加入者の経済分析
25 年の最低受給資格があるために、その限界年齢である35 歳近辺で未加入率が急減するという鈴木・周( 2001) が提示したNotch の存在については確認される結果となった

|

« アジア・中東各国の危険情報レベル | トップページ | 民主党比例トップ当選自治労幹部 相原久美子 年金問題を語る    「職場改善要求を出して何が悪い」 »

「ニュース」カテゴリの記事

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/224872/7318138

この記事へのトラックバック一覧です: 各国の年金制度 -最低加入期間- 日本は25年!って長すぎない?:

« アジア・中東各国の危険情報レベル | トップページ | 民主党比例トップ当選自治労幹部 相原久美子 年金問題を語る    「職場改善要求を出して何が悪い」 »