(CNN) 幼少時に虐待を受けたり思わせぶりな自己イメージをネットに掲載している少女は、インターネット絡みの性犯罪被害に遭うリスクが高い――。米国の研究者がこんな調査結果をまとめ、米小児科学会誌6月号に発表した。
研究を行ったのは、オハイオ州シンシナティ子供病院のジェニー・ノル氏らのチーム。14─17歳の少女のうち、虐待された経験のある104人と、虐待経験のない69人を対象に、ネットで性的誘いを受けたり、ネットで知り合った相手に実際に会ったりしたことがあるかどうかを尋ねた。
その結果、ネットで性的誘いを受けたことがあるのは40%、実際に会ったことがあるのは26%だった。いずれも虐待経験を持つ少女の方が、確率ははるかに高かったという。
さらに、ネット上で使う「アバター」(自分自身を表すキャラクター)との関係も調査。被験者の少女にソーシャル・ネット・ワーキングサービス(SNS)で使う自分のアバターを作成させたところ、挑発的な体型や服装を選んだ少女ほど、性的誘いを受けたり相手と実際に会ったりする確率が高いことが分かった。
インターネット絡みの性犯罪は、SNSがきっかけとなることも多いと研究チームは指摘。「挑発的な自己イメージが性犯罪を招いたり、性的誘いを受けるきっかけになっていると言えそうだ」と結論付けている。米マイスペースやフェイスブックなどのアバターを使わないサイトでも、思わせぶりな写真や自己紹介文を載せればリスクは高まるとしている。
こうしたリスクは、保護者が子供のインターネット利用を監視することによって抑えられるとも指摘、保護者は子供がネット上で自分をどんな風に表現しているかをチェックした方がいいと促している。