デビルサバイバー 小牧翠



「美少女戦士マジカル☆ドリー参上!悪い悪魔に天罰☆てきめ〜ん!」

我が物顔で人を襲う悪魔の前に、敢然と立ち向かった翠。
悪魔から人を救う為に、悪魔の力を用いるという行為の意味も考える暇がないほど、
手に入れた力で正義を行使する事に、彼女は酔いしれていた。
そんな彼女だから、悪魔を行使する自分自身が恐怖や畏怖の対象になりつつある事など、
想像すらできない事だった。

だから、数多の悪魔を葬り去り、自らが助けた人々を振り返ろうとした時、
身体に衝撃を感じ、そのまま意識を失う瞬間も、それがどういう事態なのか、
何故、助けたはずの人々に襲われるのか、理解できなかった。

・・・

翠が連行された、場所も知れない地下では、数十人の男が彼女を取り囲み、
悪魔を操り平穏を脅かす魔女だ……と弾劾の声を上げた。
翠の主張はまったく聞き入れられず、悲鳴のような怒号を繰り返す人々。
その根源には、この極限状態の中でただ虐げられ、悪魔から逃げ惑うだけの彼らにとって、
対抗するだけの力を持つ者に対する妬みがあった。
強者を貶める事で、一瞬でも心の安息を得たいという欲望。
それが、翠の若い肉体に向かうのには、そう時間はかからなかった。
瞳をぎらつかせ、グロテスクな一物をそそり立たせて迫る男達は、
翠にとって、彼女が使役したどんな悪魔よりも禍々しく映った。

・・・

一人が射精を済ませると、間髪居れず次の男が膣内に侵入してくる……。
その繰り返しが何人、何時間続いているのか、もう翠には分からなかった。
そして、どうして自分がこんな目に遭っているのかも、理解できなかった。
ただ、人を助けたかった、正義を行いたかっただけなのに。
……彼なら、その答えを知っていたのだろうか?
ふと、一人の少年の顔が脳裏に浮かんだが、今はもう問いかける事さえできない。
やがて、その姿も絶頂の快楽の中に消えていった。

セリフ無し

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