デビルサバイバー 九頭竜天音
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それは「月例会」と呼ばれていた。
月1回、翔門会本部に選ばれた50人程の男性信徒が集められ、
数人の巫女に精を注ぎ込み、救世主たる御子の生誕を祈願するという「神事」である。
いずれも霊力の強い巫女が選抜されていたが、こちらは毎回4、5人程が選ばれる中に、
必ず教祖の娘でもあり、翔門会を支える最も力のある巫女……天音が居た。
彼女が居る事でこの行為そのものが神聖なものであるという価値観が生まれ、
選ばれること、天音と交わえる事は非常な名誉であると誰もが認識した。
行為の最中は邪な思念を排して挑む事が至上とされ、
肉欲にかられて乳房や唇を弄ぶ事は禁止されていた。
いずれも粛々と秘所に肉棒を差し入れ、ただ精を射ち込む事だけが推奨された。
幾人かの巫女が受精、子を授かる中、
最も多くの信徒から、最も多量の精を注ぎ込まれている天音にその気配すらない事実は、
天音の神聖感を増し、そのカリスマ性を高める要因のひとつにもなっていた。
・・・
つまるところ、それは「ビジネス」である。
毎月選ばれる男性信徒はいずれも布施額の高い者たちであり、
彼らもまた、この月例会を期待して、布施を支払っているのである。
現在開発中のCOMPにも莫大な資金が必要であり、金はいくらあっても困らないものだった。
巫女と呼ばれる貞淑な乙女達との生セックス、それ自体が官能的なのは勿論、
さらに、行為前に飲ませる御神酒には依存性の媚薬が仕込まれており、
一度この快楽を味わった者は、殆どが常習的に参加せずにいられない。
もちろん、天音自身知らないが、彼女の御神酒には避妊薬が配合されており、
いくら膣内射精をされようが妊娠などする事は無いようになっていた。
行為の信憑性を増すために、参加した数人の巫女のうち1〜2人は薬を用いていない。
そんな事も知らず、信徒達は天音の子宮へと精を注ぎ込み続ける。
それは、天音という神秘的にして崇高な存在を、汚したい、犯したいという後ろ暗い肉欲、
そして、教祖の娘たる巫女を孕ませる事ができれば、会での地位が向上するだろうという欲望。
全ては「神事」というお題目を隠れ蓑にし、より強い快楽を貪らんとする狂宴。
それは、「主上」の力を強めるサバトそのものでもあった。
・・・
天音はその身すら使命に殉ずるものだ……と教えられ育てられ、
実の父親に処女を捧げて以来、言われるままに「月例会」で数多の精を受け入れ続けていた。
しかし……いつからか漠然と、この行為の意味は?今の自分は正しい方へ進んでいるのか?と、
心の中で小さな疑問が浮かび、答えの出ない日々を迎えるようになった。
そんな天音の求めた答えを携えて、彼女の中に自称「天使」が降りてくるのは、もう少し先の話である。
セリフ無し
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