2008年11月11日

アイランドリーグの正体

元OGの伊藤投手に続き同じOGの深沢投手が
ジャイアンツから解雇された。


今年のドラフト指名された6名のリーガーや過去に指名されて
頑張っている選手達には大きな不安材料になった筈である。

一度は叶ったかに見えたプロ野球選手への夢は、私が予想した
「一軍での活躍は難しい」と言う言葉を現実のものにしている。

それでも、夢を追いかける若者にとってはリーグの存在は有り難いものには違いない。

では何人かのドラフト指名を勝ち取ったリーグが結果だけを見て
許される存在かと言うと、はなはだ疑問が残る。


過去幾度もリーグ首脳陣のいい加減さを書いてきたが、その結果
リーグ側や一部のファンから疫病神扱いされるようになった(笑)

それは別にいいのだが、今回高知新聞のコラムを見て改めて
リーグ首脳陣の非難をしてみたい。

ゼロからの球団経営」にリーグの本質を見て取れる。

>高知ファイティングドッグス以外の五球団は「観客動員数」で
はじいているという。つまり、数字は選手、スタッフ、
ボランティアら球場に足を運んだ全人数を表している。


>ドッグスの昨年の平均観客数はリーグ発表で五百六十三人だった。
この数字を経営者公募の交渉の際に見た武政社長は、
今季も五百人は入ると見積もったという.

「観客数」の数字がおかしいのは、私が何度も指摘していたが
「水増し」程度なら、ある程度は許されるのだが、余りにも常識を
越えるので、一時期実数を調べた事がある。
中でもひどかったのは2006年に行なわれた春野球場での試合。
実数は108人だったが、球団発表は210人になっていた。

「まさか、選手や取り巻き連中の人数もカウントしてたりして」
と笑い話になったのだが、これが笑い話ではなくなった。
確かに選手や監督、コーチ、トレーナーや審判や売店のオバサン
果てはボランティアまで加えたら100人は楽に越える(笑)

新聞記事ではFD以外の球団は現在も行なっているらしいので
これからもこのカウント方式は続けられる筈である。

「観客数」はあらゆるスポンサーやファンに対する、
リーグ経営の基本数である。
その数字が「観客」だけではない、多くの関係者も含まれた物
だとしたら、これは一種の詐欺である。

そればかりか、地元スポンサー(地元経営者)にも平気で
その数字を基に話を持って行く。
「観客数」と「観客動員数」は本来同じ意味である。
つまり、そこに集まった観客、その催しに参加、動員された「観客」
の数である。
「観客」と「動員された人間」を合わせるなら「観客、動員数」
するべきである。

「観客数」の中に「選手数」を加えるなんてのは常識では
考えられない。

これがリーグ首脳陣のヤリカタである。

私の息子は開幕した2005年の後期からFDに入団したが、
5月中旬からテストが始まり7月初め入団が内定した。
当時選手年俸は月額12万円、シーズン中は22万円で
合計200万円が公式に発表されていた。

ところが契約書を見て驚いたのは22万円の筈の給料が僅か
8万円となっていたのである。
それも契約書を見せられたのが、入団発表(7月30日)の2日前
28日の事である、最早新聞やテレビで入団は既成事実となって、
「給料が違うので辞めます」とは言えない状況(笑)
(尤も給料が目的ではないので、初めから知っていても、テストは
 受けただろうが)

今回の「観客動員数」や、その数字を基にFDオーナーに
経営説明をしたリーグ首脳陣の記事と全く同じである。

つまり、騙しなどと言われるレベルではなく、朗かな詐欺行為、
それも「相手がそれに気が付いても断れない」状況を作っている。

リーグ創立理念は「地域密着」と「若者に夢を与える場所」
の筈だった。

ところがリーグ首脳陣の行なった事は、開幕年後期入団選手達への
騙しと、地域スポンサー(経営者)への詐欺行為である。
これでは「地域密着」とは言い難い。

騙され続ける地元企業、1軍では通用しないレベルの夢を追う
若者達。


健全な若者育成と、地域との連携を図ろうとする企業にしては
余りにも薄汚れた内容ではないだろうか。


欺瞞に満ちた企業のエサになるアイランドリーグ。
果たしてその存在が必要な物なのかどうか?
はなはだ疑問である。



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posted by T−Rex at 22:30| Comment(0) | 非難 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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