ここから本文エリア 青森市民病院 土曜の小児外来休診2009年05月26日
青森市民病院が30日から、小児科の土曜日外来の休診を決めた。同科の常勤医5人のうち1人が体調を崩して勤務をはずれ、これまで通りの診療態勢が維持できなくなったため。このところ、公立病院での土曜休診が相次いでいるが、同市民病院は「まずは開業医に診てもらい、紹介を受けてから病院で診察を受けてほしい。医療機関の役割分担に理解を」と話している。(栗田有宏) 青森市民病院は、県立中央病院と並んで、青森市とその周辺部の中核病院としての役割を担う。市民病院事務局によると、土曜休診は「医師が復帰できるまでの当分の間」とし、再開の見通しは現時点では立っていない。内科医師が全般の診察にあたる「総合外来」は、6月以降の土曜日も開く。 同病院の小児科外来は、月〜土曜の午前に交代で診察にあたる。常勤医5人のうち3人に加え、残る2人の新生児集中治療室(NICU)の担当医師の1人も週2回、外来の診察を手伝ってきた。だが、外来担当の1人が欠けた結果、今でさえぎりぎりの勤務状況の限界を超えるため、やむなく土曜日の休診を決めたという。 小児科は学校や親の勤務が休みとなる土曜に診察を受ける患者が多いといわれる。青森市民病院も、今年4月4日から5月16日までの土曜の平均外来患者数は一日平均75人いるが、このうち52人が小児科を受診している。 同病院の小児科では、入院患者らの診察も含めた診療態勢の健全化を図るため、月〜金曜の外来についても、「開業医を受診してから、さらに精密な検査などが必要ならば紹介状を持って来てほしい」としている。 夜間の急病についても、同市民病院の小児科医らが交代で緊急呼び出しに備える状況を少しでも緩和するため、比較的症状の軽い患者は、市役所に隣接する市急病センターでの受診を呼びかけている。 県医療薬務課の資料によると、4月現在、八戸市立市民病院、むつ総合病院、五所川原市立西北中央病院、三沢市立三沢病院などの公立病院が、医師の勤務緩和などを理由に相次いで土曜日の外来休診に踏み切っている。野辺地町の公立野辺地病院も6月から土曜は完全休診となる。 県健康福祉部は「救急患者に対する病院の態勢は変わらない。土曜に診療する開業医も多い。住民サービスの低下にはつながらないのではないか」と、みている。
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