ー海に沈むより先にー
海面上昇による現象というよりはー。もっと直接的な、この島に対する
人災であることを知りました。
第2次世界大戦中、アメリカ進駐軍がこの島の土地の大改造をしたのです。
脆弱なサンゴの島の中心にあった海水湖・沼・プラカ芋畑を埋め立て、
滑走路をつくるために、島のあちこちから土を採掘してボコボコにしました。
人為的な改造は海岸線でもなされました。
首都の西側(ラグーン側)は、政府庁舎や国営ホテルその他政府用敷地の
拡充のため、広範囲に埋め立て拡張されています。
また、道路建設用の骨材を採るために、このラグーン側のサンゴ礁を掘削
したので、海底に穴が開いている状態で、その穴に海岸線の砂が流れ込み、
侵食が進んでいます。
そんな侵食状態の海岸線の、倒壊したココナツの木をブラウン管で流して、
「海面上昇でこのようにココナツが倒れています。」とだけしか言わない
アナウンスは、かなり正確な報道から離れています。
日本の人で、実際に現地で1年以上生活された方が書かれたサイトです。
海に沈む島:ツバル
最近の「地球温暖化」報道などでよく出て来るので、ご存知の人も
多いでしょう。
「地球温暖化により北極の氷が解けて海面上昇が起こる」
その為、海抜の低い島国(ツバルやモルディブなど)は国土の殆どが、
海に沈んでしまい、国家の存亡に関わる・・・二酸化炭素排出を抑えないと!
とか盛んに報道されていますよね。
気候変動政府間パネル(IPCC)により、近年のツバル近海で、
毎年2.0±1.7mmの上昇が報告されています。つまり、実際にこの
辺りでは海面上昇は、年2mmずつほどは、起こっているのです。
しかしそれを誇張し、視覚で分かりやすいからといって、洪水のシーンと
結びつけて報道し、戦争の傷跡や、土木整備のために人間がこの小さな
サンゴの島を切り刻んだ歴史に目をふせて、それは報道しないのは、
どうでしょうか。
Wikipediaで調べてみると、ツバルの海抜は最大で5メートルなんだそうで。
で、年2mm海面が上昇するとして、5メートルが全部沈むには・・・
50,000(mm)÷2(mm/年)=25,000(年)
単純に海面上昇率が今のまんまだと仮定して、2万5千年後ですよ。
恐らく、人類は滅亡してます(^_^;)
温室効果影響で、もの凄い勢いで地表の氷が解けて、急速に
(上記の10倍=年2センチ)海面上昇したとしても、2,500年は掛かりますね。
「ツバル」の場合は、メリケンの過去の悪行の所為と、近代化を求める
住民の生活スタイルの変化による急速な環境変化(破壊?)が原因みたいです。
日本人がコンビニで「カーボンオフセット」の商品を頑張って購入しても、
何ら問題解決にはならないんですな。
そもそも、数メートルもの海面上昇が起これば、ツバルだけの問題では
ないんですよね。
世界中は勿論、日本でも海抜ゼロメートルの地域が沢山ありますし、海岸近く
の地域(首都圏なども)も、海に沈みますよ。
それを防ぐには「パトレイバー」に出て来る「
バビロンプロジェクト」
でもやらないとダメなんですね。
本当に深刻な問題であれば、チマチマと二酸化炭素排出削減をやるよりも、
冗談ではなくて、沿岸部に突堤を建設する方が現実的なんですよね。
ま、どっちもドブに捨てるのに近いので、無駄使いはやめてね。