2009年5月24日7時11分
GPJは大半の顧客に配当金を支払っておらず、「被害者の会」が結成された。破産管財人は06年7月、大久保容疑者ら一部の高額配当者に、不当利得の返還を求めて東京地裁に提訴したが、同容疑者は「配当が詐取した金とは認識していなかった」と主張。07年7月、管財人側に解決金300万円を支払うことで和解した。
協会関係者らによると、GPJの元社長と大久保容疑者は03年8月、知人の紹介で知り合った。ともにカーレースが趣味で意気投合し、元社長は「強いレースチームを作って欲しい」と配当金を優先的に支払い、大久保容疑者はその大半をJIMゲイナーにつぎ込んでいたという。
配当金などを元手に、JIM社のチームは05年6月にフランスで開かれた「ル・マン24時間耐久レース」や国内のレースに出場。同社はGPJのロゴをレースカーに付けたり、元社長を国内レースに招待したりしていたという。
協会関係者は「詐欺会社への投資やレースの資金は、前副理事長が協会から関連会社に流出させた巨額の業務委託費が元手だった。受検者が払った検定料が、野放図な道楽に使われた形だ」と憤る。(堀田浩一)