振り込め詐欺の詐取金を横取り　容疑の男を逮捕　警視庁

　振り込め詐欺の被害金３０万円をだまし取ったとして、警視庁小松川署は詐欺容疑で、埼玉県蕨市塚越、警備員、鈴木圭次容疑者（６６）を逮捕した。同署によると、鈴木容疑者は「生活費に充てた」と容疑を認めている。

　同署は鈴木容疑者が振り込め詐欺グループに口座を譲渡後、被害の発生に合わせて通帳の再交付を受け、「出し子」が引き出す前に詐取金を横取りしたとみて捜査している。

　同署の調べによると、鈴木容疑者は平成１９年１月２４日、東京都内の女性（８８）が親類を名乗る男に「浄水器の販売で穴を開けた」などとだまされて振り込んだ１００万円のうち、３０万円を銀行口座から引き出した疑いが持たれている。

　同署によると、鈴木容疑者は１８年１月に埼玉県内の金融機関の支店で口座を開設。振り込め詐欺事件のあった１９年１月２４日に通帳を紛失したとして再交付を受けていた。鈴木容疑者は口座について、「知り合いに渡した」などとあいまいな供述をしているという。