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盧前大統領死去:門前払いされた政治家たち

 盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の殯(ひん)所(出棺まで棺を安置する場所)がある慶尚南道金海市ポンハ村では24日、与野党の政治家らによる弔問が相次いだ。しかし与党の政治家はもちろんのこと、一部野党の政治家も盧前大統領の支持者らに阻止され、弔問は困難を極めた。

 キム・ヒョンオ国会議長は同日ポンハ村で、盧前大統領の支持者から水の入ったペットボトルを投げつけられるなどして、1時間余り警備所に避難した挙句、弔問できずに追い返された。ノサモ(盧武鉉を愛する会)のメンバーを含む数百人はキム議長に向かって「帰れ」と叫び、弔問を阻止した。

 ハンナラ党の朴槿恵(パク・クンヘ)元代表は、ポンハ村の入り口まで来たものの、引き返すことを余儀なくされた。盧前大統領の関係者が朴元代表の関係者に「状況が尋常ではない。ソウルに焼香所が設けられるため、そこで弔問してほしい」と話し、朴元代表はこれについて文在寅(ムン・ジェイン)元大統領秘書室長に、「残念だが、意思を尊重し弔問を自粛する」と電話で話した。殯所の周辺では、朴元代表が弔問に訪れるという知らせを聞いたノサモのメンバーらが「政治ショーをするな」と弔問阻止の態勢を取り、一時緊迫した空気に包まれた。

 親朴連帯の李揆沢(イ・ギュテク)共同代表は、胸倉をつかまれ引っ張り出された。同代表は「親朴連帯も検察の被害者と思って弔問に来たが、こんなことになるとは予想できなかった」と話した。李明博(イ・ミョンバク)大統領は前日に送った弔花が壊され、24日に再度送ったが、盧前大統領の支持者の反発を考慮してか、夜遅くまで殯所に立てることができなかった。

 前日には韓昇洙(ハン・スンス)首相が政府代表として弔問に訪れたが、盧前大統領の支持者らに阻止され、李会昌(イ・フェチャン)自由先進党総裁は車に卵を投げ付けられた。盧前大統領の支持者らが弔意を示す政治家らを追い返すなど、感情が鎮まらないことに対して、柳時敏(ユ・シミン)元保健福祉部長官と民主党の安熙正(アン・ヒジョン)最高議員が、「弔問に訪れる人を追い返すことは道理にかなっていない」といさめたが、これといった効果はなかった。

 また、一部野党の政治家も冷遇された。鄭東泳(チョン・ドンヨン)議員(無所属)は前日に弔問を阻止されたため、24日に再び訪れた。民主党は政治日程を全面的に中断し、ソウル市永登浦区の党舎と全国の市・道の党事務所に焼香所を設けるなど、喪主の立場で哀悼の意を表すつもりだった。だがポンハ村では「民主党は弔問団体の一つ」にすぎず、遺族や前大統領府の側近などに押しやられ居場所がなかった。民主党の議員で喪主としての務めを果たすことができたのは、親盧政権の中核的存在だった安熙正(アン・ヒジョン)最高議員、盧武鉉政権時代に首相を務めた韓明淑(ハン・ミョンスク)常任顧問程度だった。元春秋館長の金賢(キム・ヒョン)民主党副報道官が大統領府の元職員らと共に安置所の運営を手伝う一方、ほかの民主党議員は「居場所がない」とし、弔問を行うにとどまった。

キム・ヒョンオ国会議長が24日、慶尚南道金海市進永邑ポンハ村に盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の弔問に訪れたが、盧前大統領の支持者らに入り口で阻止され、引き返した。/写真=チェ・スンウ記者

ユン・ジョンホ記者

金海=鄭始幸(チョン・シヘン)記者

【ニュース特集】盧武鉉前大統領死去

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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