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第118回 2009年5月19日放送 これまでの放送 トップへ この回のプロフェッショナルの道具へ

「“ばかもの”が、うねりを起こす 」公務員・木村俊昭

全身で“熱”を伝える

人を動かせるのは、人

木村は毎朝7時に出勤する。定時の2時間半も前に来るのは、メールをうつため。会った人には、すぐにお礼のメールを送り、届いたメールにもなるべくすぐに返事を返す。さらにメールだけでなく手紙やはがきもこまめに出す。地域再生の活動への理解者・協力者を少しでも増やすためだ。
そんな木村が、最も心がけることは、メールなどの間接連絡にとどまらず、なるべく人に直接会うこと。言葉だけではなく、体全体で相手にメッセージを伝えることが出来るからだ。1年間で4000人もの人と名刺交換し、地域再生の種をまき続ける木村は言う。「人と会うことが好きでなければ、公務員は出来ない」

現場を訪ね、地域の人と直接話す

心に、種火をつける

地域再生の知恵袋として、全国を飛び回り、街おこしの相談にのっている木村。最も大切にしていることは、地域の人たちを「その気にさせる」ことだ。地域再生の主役はあくまでも地元の人たち。「動き出せば、何かが変わる」と信じて、小さなことでも、何か行動を起こすことが大事なのだ。 木村は、「よそもの」の目で、地元の人たちが気づいていない魅力や可能性を指摘する。地元の人にとっては、身近なだけに、価値を見いだせずにいることが意外に多いのだという。「魅力は、あなたたちの中にある」それが、木村が最も伝えたいメッセージだ。

小樽市職員時代の木村。街のために全力で突き進んでいた。

“ばかもの”が、うねりを起こす

「ばかもの」とは、あふれるほどの情熱と行動力を持ち、一度信じたら、最後までがむしゃらに突き進む人のこと。普通は「どうせ無理だろう」と考えがちな事も、一縷(いちる)の可能性を信じて挑戦する。最初は周囲から冷ややかに見られることもあるという。しかしそのがむしゃらな姿が、次第に人々の心を動かし、協力者を増やし、うねりをつくっていくのだ。
木村も、小樽市職員時代、その「ばかもの」ぶりで、職場の仲間や市民たちを巻き込み、さまざまな街おこしの成果をあげてきた。そして、今、全国各地の地域に「ばかもの」を生み出すために、来る日も来る日も人に会い続けている。

プロフェッショナルとは・・・

「やはり初心を忘れることなく、思いやりをもって、しっかり実践をしつつ、将来の継続進化をできていける、そういう人をプロフェッショナルというと私は思っています。」
木村俊昭

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