ゲームボーイ・ポケット・LIGHT

オークションで段ボール箱一杯のジャンクの任天堂ゲーム機を入手しました。

その中に壊れたゲームボーイとゲームボーイポケットが沢山入っていたのでテストすると、大半は液晶のリードが切れてライン抜けしていました。

液晶が修理不能(*1)の故障なので全損と同じですが、折角なのでバックライトを搭載する為の実験台にする事にしました。
(*1)後に修理可能な事が判りました。

上手く行きそうな時は、正常動作する物にバックライトを付けて見ます。

これは、初期型ゲームボーイの液晶です。
故障した液晶を外し、裏側の反射層を剥がして見ます。
粘着剤で貼ってあるので偏光フィルターに傷を付けない様に丁寧に剥がします。
上手く行きそうです。
今度は、正常に動くが筐体の痛んだゲームボーイポケットの液晶です。
初期型よりリードの構造が改善されています。
剥がした反射層です。
クラフトテープを貼って剥がすを繰り返して液晶裏の変更フィルターに残った粘着剤を取り除きます。
(結構大変で指が痛くなります)
粘着剤が取れたらアルコールで拭き上げます。
この状態で基板に仮組みしてゲームプレイしてみました。
しっかり透過型LCDになっています。

これで、バックライトにLEDかELパネルを搭載すれば、ゲームボーイポケットLIGHTの出来上がりになります。
光量ムラを考えるとELの方が優れていると思います。

ELパネルが手元に無いので簡易的にLEDで試します。
LEDを使うには散光板が必要になりますが、これも使ってしまって良い物が無いので自作します。
無色透明のアクリル板をLCDのサイズに切り、片面を120番のサンドペーパーで一方向に傷を付けます。
それだけでは、光の反射が弱いので同じ方向に定規を使ってカッターで傷を付けました。
散光板は傷を付けた面を下にしてLCDに組み合わせます。
一番下にアルミ箔やステンレス板、反射率の高いユポ紙などを置きます。
反射層は接着してはいけません。
散光板の周囲端面からLED光を入射させます。
LEDは最低4個は必要になります。
  LED利用ではムラが多く結果は、良好とは云えませんでしたがELであれば良好な結果となるでしょう。
メーカー製品で透過型バックライトのゲームボーイが存在し、中古価格は底を打っているので、ゲームボーイポケットでバックライトを付ける意味は殆ど無いと思いますが、ゲームボーイカラーやアドバンスでもこの方法が通用すれば(*2)、アドバンスSPに勝る性能となるかも知れません。

(*2) 反射型LCDには、透過型LCDの後ろに反射層のあるタイプ(上記モノクロと同じタイプ)と、LCD内部の電極に反射電極を用いてLCD内部で光線を反射させる物があり、反射電極を用いたLCDでは上記の改造ができません。(下記参照)

※ ゲームボーイカラーを入手し確認したところ、カラー液晶に「反射電極」タイプを利用している事がわかりました。
ゲームボーイのカラーの物にはバックライトが無い理由がわかりました。
最新型のゲームボーイアドバンスSPもバックライトではなくフロントライトですね。

モノクロゲームボーイの液晶
カラーのゲームボーイの液晶
ゲームボーイカラーの液晶ユニット

ここまでバラさなくても反射電極の液晶は電源OFFでも表面に格子が見えるので判ります。
手前と右側に細長い磁石のような金属片が付いていますが、これはシリコンチップの様です。
液晶ドライバのカスタムチップでしょう。

表から光を当てるとカラー画像を見る事ができます。
裏から光を当てて透かして見ると何もえが写っていないように見えます。

と書きましたが、実は反射電極のゲームボーイカラーでもバックライトを付ける方法があります。
(このページを作っていたら気づきました。)  

写りが悪いですが透過型LCDになっています。
緊急報告なので詳細は後日更新します。
とりあえず、上の説明を読んだりして理屈を考えてみてください。
因みに後ろの光源は割れたノートパソコンのLCDから取り出したバックライトで作ったライティングBOXです。
  光源を白色ELにすれば、画面が暗くコントラストが低いですが実用可能になると思います。

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