5000円以下で作るはんだ吸い取り機の製作
2004/05/20
以前よりはんだ吸い取り機が欲しいとは思っていたのですが、改造ファミコンの研究を始めてからピン数の多いICの取り外しをする事が多くなりどうしても欲しくなり作ることにしました。
持ち合わせの材料(ガラクタとも云う)を使ったので費用は500円程度でした。
全ての材料を買ってそろえても5000円は掛からないと思います。
また、市販の吸い取り器を加工する事により簡単に製作することも出来ます。
材料
水槽用エアーポンプ |
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1台 |
安くて吐出量の多い物(*1) |
銅パイプ |
4φ |
10cm程度 |
真鍮や鉄、ステンでもOK |
銅棒 |
4φ |
10cm程度 |
真鍮でも可(*2) |
シリコンホース |
4φ |
1m程度 |
シリコン以外では不可 |
ガラス(プラスチック)パイプ |
4φ |
3cm程度 |
フィルターに使います |
銀ロウ |
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少量 |
練り銀ロウが使いやすい |
半田ごて |
40W |
1台 |
ニクロム線ヒータのもの(*3) |
(*1)
ポンプ本体の構造によって使用出来ない事があるのでなるべく安く手に入れてください。
ダイアフラムポンプであることが必要です。
(*2)
使用する半田ごての小手先の太さに合せる。
(*3) 半田ごては30W以上は必要です。60W位のものを温度コントロールして使用すると良いです。
また、交換用の小手先の形状がストレートなタイプが必要です(セラミックヒータは不可)
水槽用エアーポンプの改造
水槽用エアーポンプは水槽内に空気を送る事が目的のポンプですので、そのままでは半田を吸い取る事が出来ませんので、内部のポンプ本体を改造して吸い込みポンプにします。
小手先(吸い取りノズル)の製作
(ロウ付けできない方は下部へ)
フィルターと配管
フィルターはポンプ内にゴミや半田かすが侵入しないようにするために必ず付けます。
ポンプに近い場所に一つ、コテに近い場所に一つ付けると良いと思います。
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画像は使用済みヒューズのガラス管を繋いで中に脱脂綿を詰めてフィルターとしたものです。
脱脂綿ではなく、スポンジなどでも良いでしょう。吸い取った半田の殆どは、銅パイプの途中で止まってしまうので、半田かすはシリコンチューブを抜いて逆さにすると出てきます。
詰ってしまった時は、バーナーで軽く炙ると溶けて出てきます。
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もっと簡単に作る
完成した後に発見したのですが、手動半田吸い取り器と半田ごてを組み合わせた商品がサンハヤトから3980円(HSK-100)で販売されていますので、それを加工してポンプを繋げればノズルやフィルターを自作する事無くポンプの改造だけで安価に吸い取り器が作れると思います。
使ってみて
やっぱり電動ポンプは楽です。
40ピンのICも10分足らずで外す事が出来ます。
吸い取りながらノズルで円を書くように動かして、冷えた時にピンが穴の真中になる様にすると引き抜くときに楽です。
ただし、ICを再利用する場合などは、放熱対策と温度管理をしっかりやらないと、熱破壊してしまうので注意が必要です。
また、引き抜く時もスルーホールを抜き取ってしまわないように注意します。
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