【ニューヨーク小倉孝保】60年代に白人至上主義グループ「クー・クラックス・クラン(KKK)」の活動が激しく、当時を描いた映画「ミシシッピー・バーニング」の舞台でも知られる米南部ミシシッピ州フィラデルフィア市で、初の黒人市長が誕生した。民主党のジェームズ・ヤングさん(53)で、黒人に対する偏見が強いとされる米南部での人種融合を象徴する現象として注目されている。
市長選は19日に行われ、ヤングさんは同じ民主党の現職(白人)に小差で勝利した。
同市は人口約7300人で、人種構成は白人56%、黒人40%。白人多数の都市での黒人市長誕生は極めて珍しい。小学校時代に学年で唯一の黒人だったというヤングさんは「(今回の結果は)住民の意識が変化し、市民が前進しようと考えていることを示している」と語った。
毎日新聞 2009年5月24日 18時50分