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真弓監督「猛抗議」でナインにカツ!連打呼んだ

セーフやないかっ!!ベンチから猛然と飛び出した真弓監督は、関本のアウト判定をめぐって林塁審(右)に猛抗議する

◆ 「興奮なんかしてないよ」 ◆

 サングラス越しからでも、鬼の形相が見て取れた。勝ちたい。ただ、勝ちたい。指揮官の熱い思いが詰まった猛抗議が、眠っていたナインの闘志に火を付けた。

 同点の7回だった。無死一、二塁から2番・関本がバント。打球を処理したオリックス3番手・清水の一塁送球が一塁ベンチ側に逸れた。ベースカバーに入った山崎浩は捕球後にベースを離れたが、三塁側ベンチの真弓監督には取る前にベースから離れたと見えたのだろう。誰よりも早くベンチを飛び出し、一塁塁審・林に詰め寄った。

 「(ベースから)離れてたやん」

 怒声に近い声が球場に響き、林塁審との距離を詰めたまま、一歩も引かなかった。それもそのはず。鳥谷から金本、新井へと続く打順。1点でも多く欲しい猛虎にとって無死満塁と1死二、三塁では大きな違い。うまくいけばビッグイニングへとつながるだけに、簡単には引き下がれなかった。

 判定はもちろん覆らなかったものの、その後に金本、新井の連続適時打で2点を勝ち越し。「今までは(1イニングに)1点しか取れなかったからね。その後も、どん欲にいかないとね」。8、9回にも追加点。約3分間の抗議が“生きた”ことが、指揮官には嬉しかった。

 勝てない日々が続き、バッシングを受けることも出てきた。日焼けした顔に疲労の色が見え隠れしたが、試合前の練習でも積極的にナインに話し掛けるなど、今までと変わらぬ姿勢を保持。「長いシーズンには必ず、こんな時期がある」と我慢を決め込んで試合に臨んできた。

 「興奮なんかしてないよ」

 試合後の会見で、抗議のことを聞かれた真弓監督はさらりと流し、パフォーマンスと言わんばかりにニヤリとした。

 「投打ともに粘りが出てきた。これで、何とか上向いていけるはず。勝つことでリズムがつくれる。とにかく連勝やね」

 14日・広島戦以来、9日ぶりの勝利を手にし、勝ち方を思い出した。きょう24日から本拠地・甲子園に戻る。日本一の虎党の声援を力に、真弓阪神が反撃を開始する。

[ 2009年5月24日付 ]

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