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新型インフル:「確定前の公表やめて」ネット中傷恐れ要望

 新型インフルエンザに感染した川崎市の女子高校生(16)について、川崎市は21日、インターネットで中傷されることを恐れた母親の希望を受け、感染疑い例として厚生労働省に届け出た時点では公表しなかったことを明らかにした。通常は公表する情報で、坂元昇・市医務監は「年齢や性別など個人が特定できる情報を省き公表することもできた」と釈明したが、感染者を差別するネットの書き込みが公表にまで悪影響を及ぼしている。

 川崎市によると、女子生徒は20日午後3時ごろ、市内の感染症指定医療機関の簡易検査で、インフルエンザA型陽性と判明した。動揺した母親が「公表すれば、疑い例でも兵庫や大阪と同じようにインターネット上で批判される。娘がショックを受け自殺するかもしれない」と訴えた。市幹部らは協議の末「本当に感染していた場合、聞き取り調査などで女子生徒の協力は不可欠」と判断し、母親の意向を尊重して感染確定まで公表しないことを決めた。

 感染症法は、新型インフルエンザ感染の疑いが強い患者に対し、遺伝子検査で確定する前でも、感染症指定医療機関などへの入院措置を取れると定める。このため厚労省は自治体に「疑い例」が出た段階で、速やかに報告するよう通知している。【川端智子、清水健二】

毎日新聞 2009年5月21日 21時27分(最終更新 5月21日 23時12分)

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