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男が同居後、やせ細る女性たち 山口・床下死体遺棄事件(1/2ページ)

2009年5月24日1時1分

 女性3人暮らしの家庭に、なぜ男が入り込み、何が起きたのか――。山口県下関市の民家の床下から3人の遺体が次々と見つかった事件。死体遺棄容疑で逮捕された内門(うちかど)貞文容疑者(35)は、この家に住んでいた小幡艶子さん(61)ら3人とは2回り以上も年齢が離れていた。近隣の住民らは内門容疑者が同居するようになった1年ほど前から、家族の様子が変わったと口をそろえた。

 関係者によると、小幡さん方は、20年ほど前に父親が亡くなってから、艶子さんと母緑さん(86)と妹佐代子さん(60)の3人暮らしだった。周辺は田畑が広がり、民家が点在する閑静な地域。近所の住民は顔なじみで、金銭の貸し借りもあるほど深い付き合いだった。

 住民の話では、小幡さん方には3年ほど前まで、借金取りがたびたび訪れるなど、金銭に困っている様子もあったという。艶子さんは市内の大手企業を退職後、自宅近くのスーパーマーケットでパート従業員として働いていた。1年ほど前から同居するようになった内門容疑者は定職についておらず、家計は艶子さんの収入で賄っていたらしい。

 小幡さん方に出入りする内門容疑者の姿が住民に目撃されるようになったのは3、4年前。近所の主婦は、このころ小幡さん方に来ていた床下空調業者の男が内門容疑者ではないか、という。最初は時々見かけるぐらいだったが、徐々に出入りが頻繁になり、一緒に生活するようになったらしい。

 別の女性は、緑さんが「床下空調業者の男が勝手に家の床下に入ってお金を請求された。その後も『床下の換気扇がいる』などと言って家に来るようになった」と困った様子で話しているのを聞いた。一方、艶子さんは近所の主婦に内門容疑者のことを「親類」とも説明していたというが、県警は、小幡さんらと内門容疑者に血縁関係はないと説明している。

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