00年6月からデンマークの在札幌名誉領事を務めるJR北海道の特別顧問、大森義弘さん(79)が、両国の友好に貢献したとしてデンマーク政府から「ダネブロー騎士勲章」を贈られた。「私個人ではなく、JR北海道がもらったようなものです」と笑顔で語る。
交流が始まったのは社長時代の90年ごろ。JR北海道とデンマーク国鉄(DSB)が、駅の数、輸送旅客数から、赤字額に至るまでそっくりであることを知り、「お互いに得るところがあるはず」と姉妹鉄道提携を持ちかけた。DSBはデザイン性に優れ、JR北海道はダイヤの正確性に自信があった。このため、職員の交換留学を通じて技術交流を推進。92年7月完成の新千歳空港駅の建設ではデザインを担当してもらい、高い評価を得た。総領事館はJR北海道本社にあり、札幌在住のデンマーク人の手助けを行っている。「デンマークはきれいで素晴らしい国。これからも交流を深めたい」と語る。【金子淳】
毎日新聞 2009年5月13日 地方版