『Addiction』の曲づくりは、どんな感じで始まったんでしょう。
Matsuzawa:この曲に関しては、メロディ含めすべて僕が作ったんです。最初に、気持ちいいなと思っていたコード進行があって。そのコードの感じで やってみたらハマったんですよ。
作曲においては、インスピレーションを重要視している?
Matsuzawa:今回に関しては特にそうですね。(ローランドの)担当者さんが“好きに作っていい”と言ってくれたので、勢いもあったし(笑)。打ち込みも、ドラムや上モノは比較的早いんですよ。今回メロディの方が時間がかかりま したね。
Hishikawa:いつもそうですが、曲の方向性が決まってしまえばあとはスムーズに進みます。今回は歌詞が英語で、全体的に洋楽テイストだったので、そ れも自分たちにとってはやりやすかった。
作詞はMichikoさんですが、歌詞を作るにあたってイメージしたものは?
Michiko:例えば、クラブですごく好きな曲がかかったり、そこに気になる人が現れたりして……何もかも忘れて夢中になってしまう瞬間がイメージにありましたね。メロディを聴いたらパッと浮かんできました。
音楽や恋愛だけでなく、いろんなきっかけで夢中になれる瞬間がありますよね。
Michiko:その夢中になる気持ちを楽しんでほしいと思って。タイトルの『Addiction』(=熱中)というのも、そういう意味なんです。
ベースの動きが面白いと思ったのですが、これは手弾きで入力しているんで すか?
Matsuzawa:そうです。ベースに限らず、打ち込みの9割5分は手弾きで入力しています。
Hishikawa:むしろ、手で弾かないのはクリックくらい(笑)。手で弾く方がノリを出しやすいし、作業がスムーズなんですよ。
Matsuzawa:このトラックのベースは自分でもとても気に入っているんです。全体はシンプルだけどベースが結構動くので、そこを聴いてほしいですね。
聴かせどころも多いし、シンプルと言うよりむしろゴージャスな印象を受けま した。
Hishikawa:最近のプロジェクトはかなりトラック数が多いんですよ。ボーカルだけで100トラック使ったりするし。それに比べたら、『Addiction』は良い 意味でシンプルに作れました。
なるほど。だから、メロディや聴かせどころが引き立っているんですね。クリエイターには、かなり勉強になる曲だと思います。
Hishikawa:自由に作れたから、自分たちの好きなテイストの詰まった曲ができた。それも良かったのかな。
Matsuzawa:作っていて楽しかったよね。 |