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COMPOSE & SOUND PRODUCE: OCTOPUSSY
MIXING: D.O.I.
LYRICS & VOCALS: Michiko Sellars


Copyright 2007 Roland Corporation
 

デモ・プロジェクト『Addiction』VGA出力時SONG画面
※本画面の表示には別売のVGAモニターが必要です。
MV-8800には、デモ・ソング『Addiction』がプロジェクト・ データ、つまりマルチトラックのオーディオ・データやサンプル+MIDIデータとして、それぞれのパーツごとに収録されている。その内容は、ボーカルや手弾きによるエモーショナルなシンセ・ベースなど、7つのステレオ・オーディオ・トラッ ク、10トラックにおよぶパワフルかつキレのあるドラム& パーカッション、さらにはシンセ・リフといったサンプルなどで構成。これにより、OCTOPUSSYが手掛けたトラックの全容がつぶさに確認できるというわけだ。もちろんD.O.I.の手によるエフェクトもチェックできる。Track2:Hookにはマルチエフェクト36>AIR Vocalを、Track7:Resamplesには37>AutoWah90が使用されている。さらに、このサイトでお聴きの『Addiction』は2ミックス時に、D.O.I.によるマスタリ ング・ツール・キット、D4R-Set1をかけたものである。
 
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「MV-8800 × OCTOPUSSY + D.O.I.」プロジェクトから生まれた、スペシャル・デモ・ソング『Addiction』。トップ・クリエイターならではのセンスと技が発揮されたこの名曲は、いかにして生まれ、どのようなアプローチによって完成度が高められたのか?作曲、プログラミングを含む全プロデュースを手掛けたOCTOPUSSYの2人と、セクシーな歌声を聴かせてくれたMichiko Sellars、そしてミックスを担当したD.O.I.に話を聞いた。
 
 

『Addiction』の曲づくりは、どんな感じで始まったんでしょう。

 

Matsuzawa:この曲に関しては、メロディ含めすべて僕が作ったんです。最初に、気持ちいいなと思っていたコード進行があって。そのコードの感じで やってみたらハマったんですよ。

 

作曲においては、インスピレーションを重要視している?

 

Matsuzawa:今回に関しては特にそうですね。(ローランドの)担当者さんが“好きに作っていい”と言ってくれたので、勢いもあったし(笑)。打ち込みも、ドラムや上モノは比較的早いんですよ。今回メロディの方が時間がかかりま したね。

 

Hishikawa:いつもそうですが、曲の方向性が決まってしまえばあとはスムーズに進みます。今回は歌詞が英語で、全体的に洋楽テイストだったので、そ れも自分たちにとってはやりやすかった。

 

作詞はMichikoさんですが、歌詞を作るにあたってイメージしたものは?

 

Michiko:例えば、クラブですごく好きな曲がかかったり、そこに気になる人が現れたりして……何もかも忘れて夢中になってしまう瞬間がイメージにありましたね。メロディを聴いたらパッと浮かんできました。

 

音楽や恋愛だけでなく、いろんなきっかけで夢中になれる瞬間がありますよね。

 

Michiko:その夢中になる気持ちを楽しんでほしいと思って。タイトルの『Addiction』(=熱中)というのも、そういう意味なんです。

 

ベースの動きが面白いと思ったのですが、これは手弾きで入力しているんで すか?

 

Matsuzawa:そうです。ベースに限らず、打ち込みの9割5分は手弾きで入力しています。

 

Hishikawa:むしろ、手で弾かないのはクリックくらい(笑)。手で弾く方がノリを出しやすいし、作業がスムーズなんですよ。

 

Matsuzawa:このトラックのベースは自分でもとても気に入っているんです。全体はシンプルだけどベースが結構動くので、そこを聴いてほしいですね。

 

聴かせどころも多いし、シンプルと言うよりむしろゴージャスな印象を受けま した。

 

Hishikawa:最近のプロジェクトはかなりトラック数が多いんですよ。ボーカルだけで100トラック使ったりするし。それに比べたら、『Addiction』は良い 意味でシンプルに作れました。

 

なるほど。だから、メロディや聴かせどころが引き立っているんですね。クリエイターには、かなり勉強になる曲だと思います。

 

Hishikawa:自由に作れたから、自分たちの好きなテイストの詰まった曲ができた。それも良かったのかな。

 

Matsuzawa:作っていて楽しかったよね。



2001年にAki Hishikawa(左)とTomokazu Matsuzawa(右)により結成されたトラック・メイカー/プロデュース・チーム。圧倒的なハイ・クオリティ・サウンドとグルーブ感で、日本のR&B/ヒップホップ/ポップスのレベル・アップに貢献している。2人はそれぞれキーボーディスト、DJとしても活躍中。プロデュース作品はSOULHEAD、平井堅、 CHEMISTRY、黒沢薫(ゴスペラーズ)、稲 垣潤一、Crystal Kay、Sowelu、加藤ミリ ヤ、中島美嘉、倖田來未など。
オクトーバーミュージック・ホームページ http://octobermusic.net/
 


OCTOPUSSYのプロデュースによる、期待の新人ボーカリスト。日本人の母とイギリス人の父を持ち、カレッジ在学中にアコースティック・デュオを結成、ライブ・ハウスやチャリティ・イベント等に出演した経歴を持つ。
 
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『Addiction』の最初の印象はいかがでしたか?

D.O.I.:彼ら(OCTOPUSSY)の好きなことを自由にやっていて、純粋にカッコ いいなと思いました。

ミックスでは、どんなサウンドを狙っていったのですか?

D.O.I.:狙うという感じではないですよ(笑)。まずは、楽曲の持っているものをなるべく忠実に発揮できるように。それからプラスアルファとして面白くなる要 素を盛り込んでいきました。

そのプラスアルファで、自分なりのテイストを加えるわけですね。

D.O.I.:でも、無理矢理自分のテイストを加えても楽曲としておかしくなるので、楽曲が持っている方向性をちゃんと活かすように、普段から気をつけています。

具体的には、どんな手順でミックスしていったのでしょうか?


D.O.I.:いつもそうですが、最初にざっくりバランスを取って、それからパンを決めて、次にEQ……という感じですね。定位から周波数という順番で進めるの で。

作業中はどんなことを考えながら進めていたのですか?

D.O.I.:この曲に限らず、最近は直感的に気持ちいいと思う方へ進めていくようにしています。確かにミックスを始めたころは、経験もないのでいろいろ考えながらやっていました。でも相応の曲数を経験すると“こうすればこうなる”というのが分かってくる。あとは、それに加えて時代感を出せるように、普段から新しい音を積極的にチェックしていますね。

気持ちのいいミックス、というのは経験のなせる技なんですね。

D.O.I.:ミックス作業っていうのは、時間をかけ過ぎると曲に対しての初期衝動が薄れてしまうんですよ。それに自分の場合は、時間をかけるときれいに整い過ぎて、一発目に聴いたときの勢いがなくなってくる。逆に、適当にやったラフ・ミックスでも、後で聴くと意外に勢いがあって良かったりするし。だから、最初のインパクトを忘れないように、なるべく早くやる。やっぱり、気持ちの動くも のを作りたいですからね。

MV-8800についても、いろいろ試していただきました。

D.O.I.:MV-8800はボーカルが録れるので、制作が1台で完結できる。とにかく多機能ですよね。コンピューターの苦手な人はいると思いますし、そんな人でも、MV-8800があればハイレベルな音楽制作ができるはずです。僕自身はエフェクターが気に入っていて、プラグインでは真似できないような、クリエイターのツボを心得たものがたくさんあるんです。そういう意味でも、本当に即 戦力系マシンだと思いますよ。



アンダーグラウンド・ヒップホップからメ ジャー・アーティストによるポップスまで、仕 事の依頼が途切れることがない、日本一多忙なミキサー/エンジニア。エンジニアとしての知識はもちろん、電子楽器にも精通、プロデューサー/アーティストとしても活動中。2003年には自身のソロ・アルバム「Audible」 をリリースした。手掛けたアーティストは、Nitro Microphone Underground、DevLarge、ラ イムスター、Force Of Nature、SOULHEAD、 安室奈美恵、AI、倖田來未、SMAPなど。
 
 
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MV-8800のマルチエフェクト/マスタリング・ツール・キットには、D.O.I.が手掛けたオリジナル・パッチを搭載。そのすべてにおいて、D.O.I.ならではの音づくりのノウハウと感性が反映された、まさに“即戦力”と呼ぶに相応しい仕上がりとなっている。ここで紹介する本人の解説を参考に、これからのトラック・メイキングに是非役立てて欲しい。
 
 

今回作っていただいた、MV-8800のオリジナル・パッチについて聞かせてください。まずはマルチエフェクトですが、ユニークなタイプと即戦力系の両方が 揃っていますね。

D.O.I.:位相が逆になっている「38>YOU MOVE!」なんかは、過激すぎてあまり頻繁には使えないですよね(笑)。でも、曲の一部分でギミック的に使ったりす ると面白い。「39>SPACY RSS」も、ローランド独自のRSSアルゴリズムのおかげで、360°回転するという普通のパンニングでは得られない効果があるし。「41>GateRev06」は、C1つまみがゲートのスレッショルドに設定されているので、それを上手く動かすと、よりエレクトロニカっぽさが出てきますよ。

これらのパッチは使い方にもコツがあるように思うのですが、何かアドバイスをいただけますか?

D.O.I.:「42>OLDSAMPLR」は、かけた後でEQをいじったりすると、ローファイ感を残しつつ、オケの中の周波数バランスが上手く取れるはず。「44>MPS WIDE」のMPSというのは、Micro Pitch Shiftの略です。というのも、左右でほんの少しだけ違うピッチ・シフトをかけている。コーラスやシンセ・パッドを広げたいといったときに、原音のイメージを変えず簡単にできる技なんです。

マスタリング・ツール・キットのパッチは、1つ1つ個性がはっきり していますよね。

D.O.I.:そうですね。「D4R-set1」はポップな感じだし、「D4R-set5」だとやりすぎて音をつぶすところまでいく。「D4R-set2」はラジオっぽい、迫力のある感じ。一番ノーマルなのは「D4R-set3」かな。ちなみに『Addiction』と組み合わせるなら、「D4R-Set4」がオススメです。90年代の、自分が若いころ聴いていた ヒップホップのニュアンスに一番近い。

普段は主にミックスを手掛けていらっしゃるわけですが、マスタリング用のエフェクトを作ってみていかがでしたか?


D.O.I.:2ミックスに対するプロセッシングって、簡単なようでいて意外と一番難しいかもしれません。少しいじっても“ここはいいけどこちらはダメ”みたいな追いかけっこになってしまうし。いつもマスタリングを依頼しているスタジオが、 いかに優秀か分かりました(笑)。

D.O.I.オリジナル・マルチエフェクト・パッチ
「35>MAD COMP」 LCDエディット画面
 
 
 
D.O.I.オリジナル・マルチエフェクト・パッチ解説
PATCH NAME D.O.I.'s COMMENT
35>MAD COMP ドラムに使うと、ヒップホップの雰囲気。特にアンダーグラウンドなヒップ ホップの感じが出せるので、オススメです。
36>AIR Vocal よく“エアー感”と言われるような、高域がすごく強い感じ。コーラスにまとめてかけたりするといいですね。
37>AutoWah90 これは『Addiction』でも使っています。90年代くらいによく使われていた音で、フレーズ・サンプリングのループなどにかけると面白いかな。
38>YOU MOVE! 位相がひっくり返ってるので、スピーカーに対して自分が動くと音がいろいろなところから聴こえます。そこで「YOU MOVE!」と(笑)。
39>SPACY RSS RSSのアルゴリズムを使って、パンを360°回転させています。2本のスピーカーでサラウンド的な聴感を作る効果ですね。
40>FunkyBsWh ベースなどにかけると、タッチ・ワウ的な効果が出る。P-Funk風のベースなどを作るのにいいと思います。
41>GateRev06 ゲートを使って、エレクトロニカ的なアプローチができるエフェクト。ボーカルはそのままで、オケだけにかけるといいかも。
42>OLDSAMPLR 80年代後半〜90年代初期のサンプラー的な、さりげないローファイ感が出ます。ドラムにオススメの即戦力モノですね。
43>NICEPhase 自分が一番好きな80年代的フェイザーの音にしてみました。このエフェクト単体でも欲しくなるくらい心地いい感じです。
44>MPS WIDE ほんの少しだけ左右で違うピッチ・シフトをかけているんです。広がり感を出す定番中の定番ですね。
   
D.O.I.オリジナル・マスタリング・ツール・キット解説
PATCH NAME D.O.I.'s COMMENT
D4R-Set 1 ポップな感じですね。高域が派手なので、コンピューターなどの小さいスピーカーで聴いてもいいサウンドになります。
D4R-Set 2 コンプレッションがきつめなんですが、リリースは早い。低域に対してコンプレッションがきつくかかると、こういう感じになります。
D4R-Set 3 粒立ちを重視した感じです。低音だけじゃなくて、音のアタック感が目立つように。この中では一番ノーマルに使えるパッチかもしれないです。
D4R-Set 4 『Addiction』と組み合わせた時に、一番自分のイメージと近いパッチ。他のものと比べて低音が出ていて、ヒップホップの音像に近いですね。
D4R-Set 5 音をつぶして、はちゃめちゃ感を出そうと。やり過ぎなんで、普通にはオススメしません(笑)。逆にメリハリのない音にはいいかも。
   
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