加古川市民病院の内科医不足問題が、21日開いた市議会福祉厚生委員会で取り上げられた。現行5人の常勤医師が、7月から2人になるという非常事態に、内科病棟の閉鎖を危惧(きぐ)する声も上がった。
病院の報告によると、ピーク時の04年度の医師数は14人で、1人当たりの年間診療は8451人。しかし、7人となった08年度は1万708人と、内科医の負担が重くなっているという。6月末で辞める3人は、早い時期から「退職」をほのめかしていたとされ、病院の藤井正管理部長は「外部からの医師確保にあらゆる努力を重ねるとともに3人の慰留にも努めたが、見通しが立たなかった」とした。
委員からは、経営面上、小児科などへの特化を提案する意見も出たが、藤井管理部長は「市民病院として、内科をなくすことは考えていない」とした。
内科病棟は現在25床だが、当直勤務などを考えた場合、常勤2人体制での対応は難しいとの指摘もあり、現行の外来制限も含めた診療体制の見直しも迫られそうだ。【成島頼一】
〔播磨・姫路版〕
毎日新聞 2009年5月22日 地方版