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2009年5月21日(木) 19:20 |
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不況が福祉の現場にも押し寄せる
20日、内閣府が発表した今年1〜3月期の国内総生産は年率で戦後最大の下げ幅を記録しました。 自動車の下請け工場が集まる総社市ではこの不況が福祉の現場にも影響しています。
総社市の障害者支援施設。集まった20人の作業員が行っているのは自動車の振動防止に使われる「クッションラバー」と呼ばれる部品の加工作業です。 自立支援のための職業訓練を目的に地元の工場から受注し、1個1円、月5万個を加工しています。 しかし、去年秋ごろから受注が月8000個と作業量が6分の1に激減したのです。 施設での作業の激減は、去年秋からの不況による自動車業界の不振が背景にあります。 三菱自動車水島製作所では、昨年度自動車の生産が前年の7割弱まで減産され、関連工場が集まる総社市の工業団地でも期間工1200人のうち900人が雇い止めになるなど不況の連鎖が続いています。 それが障害者支援施設にまで押し寄せた形です。 作業員が貰う工賃が6割減ると同時に、職業訓練が成り立たなくなる危機にもさらされています。 支援施設に、21日国の中国経済産業局長が視察に訪れました。 不況が福祉の現場にまで及んでいる現状を訴えたいと総社市が要請したものです。 一部では不況が底を打ったという声も聞かれますが、まだまだ現場では至る所で先の見えない深刻な不安が広がっています。
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