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大田暴力デモ:「竹やり」対応訓練に励む警察官(上)

顔に向けて突き刺せば鉄網も意味なし

 20日午後1時。京畿道高陽市にあるソウル警察修練場。青く分厚い鎮圧服を着た「鎮圧組」の義務警察官(兵役の代わりに警察に勤務する警察官)400人以上が、およそ6900平方メートル(約2090坪)ある芝の訓練場の右側に立ち、向かい側に立った「デモ隊役」のおよそ200人と対峙(たいじ)している。

 「デモ隊役」の義務警察官たちは各自長さ3メートルから4メートルの竹の棒を持っていた。ソウル地方警察庁第3機動団のキム・ジンピョ団長(45)が叫んだ。「攻撃! 前へ!」

 竹の棒を持った義務警察官らが声を上げて竹の棒を地面にたたき付けた。棒の先端は幾重にも分かれ、鋭く尖った「竹やり」となった。デモ隊役は竹やりを振り回しながらゆっくりと近づき、鎮圧組の盾に振り下ろした。竹やりが盾を打つ音と義務警察官らの声が周囲に響き渡った。

 今月16日に大田市で全国運輸産業労働組合貨物連帯(貨物連帯)が行ったデモで、竹やりが3年8カ月ぶりに登場したことから、警察は18日からソウル地方警察庁機動本部所属の五つの機動団に対して、竹やりに対応するための訓練を行っている。ソウル地方警察庁機動本部のチャン・ジョンベ本部長(47)は、「貨物連帯の集会では、隊員たちが竹やりに対応した経験がなかったため、非常に恐怖心を感じたようだ。竹やりが再び登場する可能性もあることから、現在それに備えた訓練を行っている」と説明した。

 この日行われた訓練には、第3機動団に所属する四つの中隊と、ソウル市内の警察署に所属する防犯パトロール隊の五つの中隊が参加した。第3機動団に所属する義務警察官たちは、貨物連隊の集会に動員された若い隊員たちだ。当日は400人が出動して30人が負傷した。竹やりで殴られ、肩を脱臼した義務警察官もいた。

 先端が幾重にも裂かれた竹やりは、たとえ訓練とは言えども非常に危険だ。鎮圧組の義務警察官たちは4.5キロの盾を頭の上に掲げ、竹やりによる攻撃を防いだ。このとき尖った竹の破片があちこちに飛び散った。その度に第3機動団のキム団長が「鎮圧服の首の部分をできるだけ上げろ」と叫んだ。貨物連帯のデモで竹やりで首にケガをした隊員が多かったからだ。

20日午後、京畿道高陽市にあるソウル警察修練場で600人以上の義務警察官が2組に別れ、竹の棒や竹やり攻撃に備えた防御訓練を行っている。最近、竹の棒を持ったデモ隊が再び登場しており、ソウル地方警察庁機動本部に所属する五つの機動団は18日から、竹の棒による攻撃に対応するための訓練を行ってきた。/写真=チェ・スンウ記者

パク・スンチャン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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