エイズ対策、働き盛り世代にも啓発を−東京都
東京都は5月20日、今後都が取り組むエイズ対策の内容をまとめた「エイズ対策の新たな展開」を公表した。予防啓発の対象を若者だけでなく、働き盛りの世代にも拡大。社会人がHIV検査を受けやすくするため、休日の実施などで検査体制を強化する。
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エイズの社会的な理解促進を−東京都
「エイズ対策の新たな展開」は、▽エイズやHIV感染に対する理解の促進▽感染拡大の防止▽HIV陽性者の支援−の3つの目標と、それを実現するための基盤づくりが柱。目標達成に向けた10の「プラン」と、「プラン」を実現するための22の「アクション」を盛り込んでいる。
今後拡充する主な取り組みとして、エイズやHIV感染に対する理解の促進では、職場向けのメールマガジンの発行、会社員や社員の健康管理に携わる人などを対象とした講演会を実施する。
感染拡大の防止では、若者だけでなく、働き盛りの世代向けの取り組みを強化する。また、保健所や都の各検査・相談室などでHIVの検査相談を実施。休日の検査や受け付け時間の拡大などで検査相談体制の充実を図る。
HIV陽性者の支援では、働き学びながら治療できる環境を整えるため、医療機関同士や地域関係機関の相互連携などを強化する。エイズ診療協力病院の診療水準の確保・強化や診療科間の連携強化などにも取り組む。
今回の取りまとめは、今年1月の「東京都エイズ専門家会議」による報告書「東京都におけるエイズの現状 現在の課題と今後の方向性」の取りまとめを受けて行われ、今後の取り組みの全体像や目標、具体的な方策を示している。
都は6月を「東京都HIV検査・相談月間」と定め、エイズに関する啓発キャンペーンを行う。期間内には性感染症検査を含め、通常行っているHIV検査を拡大して実施。また、同月29日には働き盛りの世代向けの講演会を開く。詳しくは東京都のホームページで。
更新:2009/05/21 15:57 キャリアブレイン
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