相棒ダウン…かおる姫、急きょ初対面でペア 

 金田洋世(左)にビキニパンツの色をみせる菅山かおる=中之島特設会場
 金田洋世(左)にビキニパンツの色をみせる菅山かおる=中之島特設会場

 「ビーチバレーワールドツアー日本大会第1日」(20日、大阪・中之島特設会場)

 ビーチバレー転向後、初の国際大会出場となる菅山かおる(30)=ウインズ=が、いきなり大ピンチに陥った。パートナーの溝江明香(18)=産業能率大=が風邪のため、欠場。急きょエキシビションマッチに出場予定だった金田洋世(23)=上越マリンブリーズ=とのペアで出場することになった。この日、菅山は21日からの本戦出場に向けて、金田とともに基礎から練習。初戦は世界選手権2大会連続メダル経験のある強豪・ラリッサ、ジュリアナ組(ブラジル)との対戦が決定した。

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 ビーチバレーで初の国際大会に臨むかおる姫を、思わぬアクシデントが襲った。先日の国内ツアー宮崎大会後に一時神奈川に戻っていたパートナーの溝江が、発熱でダウン。19日に神奈川県内の病院で検査を受けたところ、インフルエンザではなく一般的な風邪だったが、1週間の休養が必要と診断され、欠場を余儀なくされた。

 大会側は菅山の「絶対に出場したい」という意向を受けて、ペア探しに奔走したところエキシビションマッチに出場予定だった金田が承諾。国際バレーボール連盟、大会実行委員も承認し、急造ペアでの出場が決まった。これまでの国内大会で練習コートが一緒になったことなどはあるが、実質的な初対面。この日の練習では「トスの高さやブロックにどっちが入るか」(菅山)という基礎的な確認しかできず、大きな不安が残った。

 前日会見では「不安はないことはないけど、ここまで来た以上、そんなことは言ってられない」と強気に言い切ったが、ビーチバレーは何より「経験」が大きく左右する競技。ある関係者は「無理でしょう。国際大会だからね。たとえビーチ実績のある選手2人が組んでも、1〜2日じゃ難しい」と話した。

 さらに追い打ちをかけるようにこの日の夜に行われた抽選で、初戦の対戦相手が世界選手権2大会連続メダル中のジュリアナ、ラリッサ組に決定。国際大会初勝利への壁はあまりにも厚い。

 ただ、こんな逆境だからこそ生粋の負けず嫌いの性分が騒ぐ。最後には「インフルエンザがはやってますけど、それに負けないいい試合をするので、ぜひ見に来て欲しい」と、笑顔を見せた菅山。ビーチバレープレーヤーとしての国際デビュー戦で、姫は“ビッグサプライズ”を狙っている。

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