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【CEDEC2007】ゲーム技術の研究と共有のありかたについて 〜ゲーム会社技術部の現場から〜

2007年10月2日(火) 9時49分
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ゲームメーカーには、開発を行なう部門のほかにもさまざまな部門があります。そのなかで、最近注目を集めているのが「技術開発部」です。このフォーラムでは、ゲーム開発企業4社の技術開発部が実際にどのような仕事をこなしているのかを、現場の担当者が紹介しました。

■コナミデジタルエンタテインメントの技術部門

当フォーラムの進行役を勤めたのは、コナミデジタルエンタテインメント プロジェクトソリューションセンター R&D推進グループ 統括 マネージャー・植原一充氏です。梶原氏は挨拶の後に、同社の技術開発部門である「プロジェクトソリューションセンター」の取り組みについて説明を行いました。

まずは部門が発足した経緯についての説明です。家庭用ゲーム開発企業として生まれたコナミは、元々は3つの会社に分かれていました。その3社が2005年4月にコナミに統合されたのをきっかけに、技術開発の部隊が作られることとなったそうです。この部門のミッションは、いままで異なる環境で働いていた開発チームの持つ技術を集めることです。主な業務内容は、ソフトウェア開発のサポート。ゲーム作成に関するノウハウを提供したり、内製ライブラリーの開発、技術開発の研究調査と運用、ミドルウェアの調査などが例として挙げられました。

また、モーションキャプチャースタジオの管理・運営も行なっているそうです。さらに、近年ゲーム開発において欠かせないネットワークゲームに関するノウハウも研究課題と紹介しました。特にネットワークに関する研究は盛ん。ゲーム開発チーム内で済ませようと思うととても面倒な、運営規約や利用規約、UPnPやNATの技術などがあるからです。梶原氏は、「ネットゲームはいままでのゲーム開発と異なっている部分が多い。技術研究で不具合や成功事例を集めて調査などを行なっている。また、社内のネットワーク上にWikiや掲示板を作り、情報サイトを構築している」と語りました。

また、コナミではマルチプラットフォームに対応したフレームワークも行なっているそうです。PS3やXbox 360、Windows Vista、Wii、DSを短時間で開発できる環境作りのためです。梶原氏は、「フレームワークは社内のクリエイターに使用を強制するためのものではない。使いたいコンテンツがあれば使える――といった感じです」と続けました。

このように、コナミの技術開発部はクリエイターに対するサポートが業務内容の中心となっているそうです。最後に梶原氏は、「今後の課題としては、新しい技術を開発し、その技術を社内のチームに随時情報提供してゆく取り組みが重要」と締めくくりました。

■スクウェア・エニックスの技術部門

2番目にスピーチを行なったのは、スクウェア・エニックス 研究開発部 部長・村田 琢氏です。プログラマー出身の村田氏は、現在は研究開発部の部長にとして業務を行なっています。

スクウェア・エニックスの技術開発部の発足は、2006年9月1日。まだ1年しか経っていない新しい部署です。これまで同社の技術開発は、ひとつのプロジェクトごとに行なってきたそうです。新しいプロジェクトを立ち上げるときは、プロジェクトに合わせた技術開発をイチから行なっていました。非効率的に思われるこの手法ですが、プロジェクトによって開発手法を変えるのがスクウェア・エニックスの特徴だったからです。

しかし、昔に比べて現在はゲーム開発に使われる技術は高度化しています。当然、それにともないゲームに使用するデータ量も大幅に増加。ひと昔前は30人程度で作れていたゲームが、いまは規模が大きくなりすぎている――。そんな時代の流れから、ゲーム開発企業として、技術基盤を強化する必要性が出てきてしまったというわけです。スクウェア・エニックス社風ともいえる「プロジェクトごとに技術開発を行なう」という文化を変えるために、村田氏の技術開発部が誕生したのです。

続いては、村田氏の研究開発グループの主な仕事内容についての紹介です。研究開発には6つの部門で構成されており、さまざまな業務を行なっているそうです。そのなかのひとつである「共通技術開発部」では、共通技術基盤の整備を行ない、効率的な生産を実現してゆくのが業務内容だそうです。また、いままでスクウェア・エニックスのゲームがユーザーに支持されていた理由の研究も行なっています。

さらに、現在はゲームの多様化が進んでいるため、さまざまなハードウェア関する研究も行なっているようでした。携帯型ゲーム機とハイエンドなゲーム機は、お客さんの思考が異なっています。村田氏は「いまはゲーム開発の技術がコンテンツに直結する時代」だと分析し、手探りながらも「新しいものとはなにか?」を模索していると語りました。最近のゲームに欠かせない要素として、オンライン技術に関しても言及しました。いまは、すべての端末がネットワークに接続できることを前提に開発できます。そこで同社は、研究開発グループで一括したネットワーク技術の研究を行ない、ネットワークを介したさまざまなデータのやり取りの手段を普段から研究し、必要とあればいつでも開発スタッフに向けてサポートを行なっているそうです。

最後は技術情報の分析を行なう部署についての説明です。スクウェア・エニックスでは、社内の技術を集めて分析し、資料化を進める部署があるそうです。集めた情報は社内のネットワーク上にアップロードし、誰でも閲覧できるようなシステムを構築しています。実際に、本日開催されたフォーラムも、同社のスタッフがビデオカメラで撮影を行ない、出席できなかった社員が後日観られるよう、社内のサーバーにアップロードする計画だそうです。

■セガの技術部門

セガの代表として、クリエイティブセンター グラフィックセクション セクションマネージャー・安藤隆氏が技術部門について紹介を行ないました。安藤氏は、かつてはドリームキャストの開発環境など、システム面の研究を行なってきた開発者です。セガの技術部門であるクリエイティブセンターは、これまで家庭用ゲーム機サターンとドリームキャストの開発環境のサポートを行なってきたそうです。セガにはCSとAMというふたつの大きな組織が存在しますが、クリエイティブセンターはCSに属するよう。ですが、現在はAMのサポートも行なっています。

主な業務内容は開発部門へ人材を派遣する「パワーサポート」や、技術情報の一括管理。また、外部のメーカーとの交渉や、モーションキャプチャースタジオの管理も行なっています。実際に部署内で開発を行なう案件としては、全プラットフォーム対応のグラフィックAPIの開発があるそう。これはハイエンドを狙っている開発環境ではなく、手軽にゲームを作れるAPIを目指しているそうです。

キャプチャースタジオに関しては、実際のスタジオ運営の他に、キャプチャーしたデータの管理も行なっています。データのキャプチャーには時間がかかるので、モーションのデータベースを構築し、短縮化を図る作業に取り組んでいます。

その他に、開発機材の購入窓口としても機能しています。いま同社内で旬なのは、品質チェックを行なうツールについての話題だそうです。ゲームのデバックには膨大な時間と人材が必要なため、それを少しでも短縮化させるためにチェックツールの導入を決定しました。安藤氏は、「このツールはコーディングルールの統一化も行なえるのでとても有効である」と語りました。そのほかの利点としては、メモリーリークなど細かな部分まで解析してくれるため、実際に作った人でも気づかなかった不具合なども発見できる場合があるそうです。

前述した「パワーサポート」に関する主な内容は、デザイナーとプログラマーの間に入って、意思の疎通をとることです。安藤氏によると、「実際に現場で作業を行なっているデザイナーとプログラマーは、ほとんど会話ができない状況」と語りました。最近のゲーム開発でデザイナーは、最終結果がわからない状態で仕事を進めなければなりません。そのため、クリエイティブセンターのスタッフによって、仕事内容や進め方などの説明や対応を行なっているようです。

社内での情報共有も重要な仕事。セガの社内でも他社と同様に、社内のネットワーク上に共有スペースを用意しています。しかし現在は環境を整えただけなので、活発な議論は生まれていない状況だそうです。せっかく整えた共有スペースも、活性化しなければ意味がない。この環境を使って、もっと活発な意見交換を実現させ、開発スタッフ同士が情報を共有してもらうのが安藤氏の願いです。

スピーチの最後に安藤氏は、「セガは開発スタジオごとに強い個性があり、それぞれのスタジオに優秀なスタッフがいます。全社的な開発技術の向上を図るには、彼らの技術を、どのようにして広めていくかが重要」と語りました。

■バンダイナムコゲームズの技術部門

当フォーラムの最後は、バンダイナムコゲームズ コンテンツ制作本部 制作統括ディビジョン 技術部 ゼネラルマネージャー・斎藤直宏氏による紹介です。

かつてCGデザイナーを行なっていた齋藤氏は、1987年にナムコに入社しました。ナムコの時代は映像開発の部署に所属していましたが、現在はゲーム制作の技術提供を行なう部署でゼネラルマネージャーを行なっています。

バンダイナムコゲームズの技術部門がこれまでにスピーチを行なった他社と異なる点は、技術部門のなかに「サウンド課」があることでした。一般的なゲーム音楽はゲーム開発部内で行いますが、同社は異なるようです。この部署では、ゲーム開発のプロジェクトから依頼を請け、タイトルごとのサウンド面のディレクションを行なったり、楽曲の提供を行なっているそうです。ゲーム開発のディビジョン内にサウンドチームを持たない理由について齋藤氏は、「ひとつのタイトルをひとりでずっと持っているよりも、いろいろなタイトルを大勢で短時間で支援するほうがいい」と語りました。

さらに、「これはモーションキャプチャーも同じです」と続けました。同社では、モーションデータの研究も行なっています。キャプチャーしたデータを開発部に納品する際には、作業を行いやすくするためにファイルの編集まで行なっているそうです。

このように、サウンドやモーションなどの技術的な業務内容が多いため、バンダイナムコゲームズの技術部には高い技術を持ったスタッフが多く在籍しているそうです。齋藤氏は、「技術を高めれば企業価値も上がります」と語りました。

そのほかの業務内容は、ネットワークツールの開発やミドルウェアの開発、将来につながる技術の開発も行なっています。そして、研究によって生まれた新技術は、技術発表会を開催して社員に報告しています。これは社内の文化祭のようなものだそうです。社内のWebでも発表は行なっているそうですが、実際に生で見てみないとわからないものが多いため、定期的に開催しています。過去には発表会に展示した技術から話がまとまり、採用された技術もあったそうです。


(Article written by 佐藤隆博)



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