鳩山民主党 小沢路線踏襲は理解されるか
民主党は、小沢路線の見直しでなく、踏襲を選択した。問題は、その選択が国民に理解・支持されるかどうかだ。
民主党の新しい代表に鳩山由紀夫幹事長(62)が選出された。岡田克也副代表(55)は追い上げたが、及ばなかった。
鳩山代表は3年半以上、幹事長を務め、党内各グループと良好な関係を築いた。安定感とバランス感覚が評価された。党所属国会議員の約半数を占める参院で支持を広げたことが勝因となった。
岡田氏はクリーンな印象が評価され、世論調査や民主党の地方県連の予備調査で、鳩山代表より高い支持を得た。衆院議員には「総選挙の顔」との期待があった。
代表選は、小沢一郎前代表との距離が大きな対立軸となった。
鳩山代表は、「小沢氏のおかげで今日の民主党がある」と言明し、小沢路線を継承、発展させる方針を前面に掲げた。
岡田氏は、2007年参院選で勝利した小沢氏の実績を評価しながらも、小沢路線とは距離を置き、批判もにじませた。
良くも悪くも、民主党は小沢氏の強烈な個性と指導力に依存してきた。鳩山代表は新体制でも、小沢氏を要職に起用する意向で、小沢氏の影響力は維持される。
鳩山代表は、「小沢の
鳩山代表が早急に取り組むべきは、衆院選に向けて、挙党一致体制を構築し、小沢氏の「政治とカネ」の問題で傷ついた党の立て直しを図ることだろう。ただ、それは簡単な作業ではない。
政権公約の充実も課題だ。
岡田氏が「財源なくして政策なし」と主張したのはもっともだ。将来の消費税率引き上げの議論さえ封印するのでは、責任政党とは言えない。子ども手当、農家の所得補償などの政策の財源を明確化する作業を避けてはなるまい。
包括的な外交・安全保障政策も策定する必要がある。
民主党は、日米同盟の重要性は認めながら、米国に注文する姿勢ばかりを強調している。日本が国際社会でどんな役割を担い、同盟強化に何をするかをこそ、明確に打ち出すべきだろう。
週明けの国会では、補正予算案の参院審議が焦点となる。鳩山代表は、審議の引き延ばしはしない方針を示す一方で、党首討論の開催にも前向きの姿勢を示した。建設的な国会対応を期待したい。
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