現在位置は
です

本文です

6月の漢字検定実施へ

漢検協が改善策

 不明朗な運営が問題になっている財団法人「日本漢字能力検定協会」(京都市下京区)は30日、臨時理事会を開き、大久保昇・前理事長(73)と長男の浩・前副理事長(45)が代表を務める関連会社に対し、取引を原則解消するとともに、損害賠償を請求することなどを盛り込んだ改善策をまとめ、文部科学省に報告した。これを受け、塩谷文科相は、6月に予定されている検定の実施を認める方針を明らかにした。

 改善策では、関連4社のうち、現在も業務委託を続けている出版会社「オーク」と情報処理会社「日本統計事務センター」との取引について、遅くとも7月25日までに原則解消することや、改善の進展状況や結果などを協会ホームページなどで公表することを盛り込んだ。検定料については従来の方針通り、500〜100円引き下げ、さらに引き下げを検討するとした。

 また、辞任が相次いだために定員(11〜20人)を下回っていた評議員に、森博達・京都産業大教授ら4人を新たに選任した。

 協会側から報告を受けた塩谷文科相は、「6月の検定を含め、透明性の高い事業運営が行われ、信頼回復に向け最善を尽くされることを期待したい」との談話を発表した。

 理事会では前理事長らに対する刑事告訴を鬼追明夫理事長(74)に一任。鬼追理事長は記者会見で、「前理事長らと決別できた。6月の検定実施の了解を得たことがうれしい。今後の信頼確保につなげたい」と話した。

2009年5月1日  読売新聞)

 ジョブサーチ全体の前後の記事

現在位置は
です