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警視庁にチーム「さくらポリス」 子供や女性の防犯専従

2009年4月2日18時41分

 子供や女性が被害者となる犯罪の未然防止にあたる56人の捜査班「さくらポリス」(愛称)が今月、警視庁に発足した。心理学を学んだ女性警察官を多く配置している。優しくほほ笑みながら被害者に接した方が、被害者の不安も和らぎ、容疑者に関する情報も聞き出しやすい。そんな狙いをもった専従チームだ。

 「さくらポリス」には女性警察官が16人おり、うち8人は心理学やDNA鑑定を学び、性犯罪捜査員の指定を受けたプロ。他の捜査員も、少年事件などの現場経験が豊富なベテランをそろえたという。警視庁は「桜の花言葉『あなたにほほ笑む』のように、都民に安心してもらえるよう活動していく」という。

 56人は、都内を3地域に分けて分担し、「不審者がいた」などの情報を受けたら現場に急行。地元の署員と協力し不審者を捜して注意したり、容疑者を逮捕したりする。凶悪事件に発展する恐れがあると判断した場合には捜査1課と合同で捜査に当たり、誘拐や強姦(ごうかん)などに発展するのを防ぐ。

 刑法犯の認知件数は減少傾向にあるが、犯罪の前兆事案とされる「声かけ」や「付きまとい」などは減る兆しがない。昨年3月の社会安全研究財団の調査では、国民の45%、女性の51%が「犯罪の被害にあう不安がある」と回答。「体感治安」が悪化しているとして、警察庁が同様の専従チームの設置を各警察本部に指示。今春から各地で発足している。

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