北朝鮮、韓国国内での対立扇動に総動員令
対南機関による韓国非難相次ぐ
最近、北朝鮮が対南関連機関や担当者らに対し、2000年と07年に発表された南北共同宣言の受容をめぐる韓国国内での対立を積極的に導き出すよう指示した、と中国・北京の北朝鮮消息筋が17日語った。
これによると、最近脱北したある朝鮮労働党幹部は、「北朝鮮の対南当局から『(韓国内部の)革命を起こす力を持つ民主勢力と南北共同宣言を支持する勢力を支援し、北南関係を改善させることを大衆闘争の目標とせよ』との指示を受けた」と語ったという。この幹部は特に、「北朝鮮当局は『金日成(キム・イルソン)主席生誕100周年であり、韓国で総選挙や大統領選挙がある12年に韓国の政権を交替させられるよう、統一の力を強めよう』と指示した」と付け加えた。
消息筋はまた、「北朝鮮は3月25-28日に平壌の人民文化宮殿で北南民族共同委員会を開き、『南朝鮮(韓国)で弾圧されている南北共同宣言の支持勢力に対する対策を講じる』とした。最近、北朝鮮の高官と会って聞いた内容だ」と話した。これによると、北朝鮮は6月15日から10月4日まで「民族共同宣言履行運動」などのさまざまな統一運動を南北や海外で同時に進め、「韓国では南北共同宣言を支持する政党・団体・人々と連帯して反李明博(イ・ミョンバク)政権闘争を積極的に繰り広げることにした」という。
実際に北朝鮮では、以前は対南諜報戦に加わらなかった機構や機関が最近、相次いで韓国政府を攻撃しており、韓国内の一部左派勢力を応援している。公式の対南窓口の祖国平和統一委員会はもちろん、朝鮮記者同盟中央委員会、朝鮮民主法律家協会、祖国統一汎民族連合(汎民連)の北朝鮮本部などが対南攻勢に熱を上げている。韓国当局が10日、代表的な南北共同声明支持勢力の汎民連の幹部らを国家保安法違反の疑いで逮捕すると、北朝鮮の労働新聞が翌日、「統一愛国勢力に対する宣戦布告」と論評したことも目に付いた。北朝鮮による開城工業団地に対する相次ぐ強硬措置や要求も、事業推進の賛否をめぐる韓国内の勢力間の対立をあおろうとする意図があるとの分析もある。
北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員
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