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2009/05/21

昔話-その28-(最終回)

TBSでは全21話で打ち切りとなった「レディレディ!!」でしたが、商品の売り上げは好調でした。

約一ヶ月半のブランクをはさんで、番組は続編の「ハロー! レディリン」としてテレビ東京で復活することとなります。
TBSからテレビ東京に移籍して続いた番組は、このレディリンとダイアポロンくらいでしょう(苦笑)。

ただ、やはり局を変更したのに全くそのまま続けるというわけには行きません。
キャストは全て変更され、物語は数年後から始まることになりました。

リンの年齢設定も7~8歳に変更されています。
ここで、原作をご存知の方は疑問に思われたでしょう。
原作でも、第二部ではリンが成長して中学生になるのですが…
何故、アニメではそこまで年齢を上げられなかったのか…

これは、実は商品の都合だったんです。
好調だったリンの人形は、当然そのまま継続して販売しなければなりません。
もともと、4~5歳の設定で作られていたリン人形ですから、アニメでもイメージのギャップが出来てしまう中学生までは、年齢を上げられなかったんですね。

放送局を変更した都合上、作品としてはイメージを変えなければならない…
でもスポンサーからの要望としては、極力イメージを変えないで欲しい…
いや、正直どうすれば良いのかと板ばさみになって困り果てました。。。

それに設定的にも、小学生の低学年では乗馬の競技はないらしいんです…
そこは目をつぶるしかありませんでした。

ちなみにアニメだけに登場するオリジナルのサブキャラクターは、基本的に原作者の英先生がデザインをお描きになられて、それに添ってアニメ用の設定を起こしています(一部例外もあります)。

レディリンのオープニングは、演出は芝田浩樹さん、原画はベテランの水村十司さんが担当されました。
僕は作画監督はやっていますが、修正は顔くらいであとはほとんど入れていません。
とても丁寧で安定感のある原画でした。

レディリンは、当時以来見直したことが無いので、内容はあまり覚えていないのですが…
馬の登場シーンの比重が増えたので、作画スタッフは大変だったのではないでしょうか。
ローテーション回は、ほとんど芹川さんと組ませていただいたと記憶しています。

レディリンになって、しばらく出番のなかったアーサーやエドワードが登場する回では、回想シーンとしてレディレディ!!時代のイメージが入るシーンがありました。
当然レディレディ!!の映像は使用できませんので、このときは僕がペン入れをした水彩イラストを何点か描きました。
芹川さんが、喜んでくださったのを覚えています。

このレディリンを最後に、僕の仕事はゲーム業界にシフトしたため一旦アニメの現場からは離れることになります。
その後のお話は、また別の機会に…

というわけで、アニメーターになった1978年から1988年までの10年間をざっと振り返ってみました。
今回で昔話は一旦終了とさせていただきます。
長々とお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

今後は、仕事関連の情報があるときなどの不定期更新になるとは思いますが、マイペースで更新していきたいと思っております。
よろしくお願いいたします。

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