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2009年5月20日(水) 19:30 |
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高級魚トラフグを効率的に育てる研究
冬の高級魚、トラフグですが、サワラと同じようにこの時期、人工孵化による放流が行なわれています。
高松市の漁業センターでは放流のための稚魚を育てていますが、元気な稚魚をいかに効率的に育てるかユニークな研究が行なわれています。 冬の鍋に人気のトラフグ、天然ものは1匹、1万円という高級魚です。 高松市にある屋島栽培漁業センターでは天然のトラフグを人工授精でふ化させたあと体長35mmくらいの稚魚にまで育てます。 稚魚は今月岡山県などに出荷され、瀬戸内海に放流されます。 放流にかかせない元気な稚魚をいかに効率的に育てるのか、センターではトラフグを育てる水に注目しました。 ふ化して15日たった稚魚を塩分の濃度をかえた水槽にいれて育てます。 海水100%から海水25%と淡水75%まで4段階の塩分濃度で育て、トラフグの生育状況をチェックしています。 魚の成育は魚がすむ塩分の濃度によって微妙に変化するといいます。 研究のもうひとつの柱がセンターが開発した循環ろか装置です。 水槽の水はこの装置でろ過され、魚にとって有害な不純物などをとりのぞきます。 ろ過された水は再び水槽へ送られます。 循環することで魚の育成に大量の海水をつかう必要がなくなるというわけです。 塩分濃度をかえる実験は7月ごろまで行なわれます。 センターでは、その後もトラフグに適した環境の研究を続け放流したあとのトラフグの追跡調査を行なうほか、研究成果をトラフグ養殖の事業などにもいかしていきたいと話しています。
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