そごう心斎橋本店、閉店セール開始

そごう心斎橋本店の閉店セールで買い物する人たち（20日、大阪市中央区）

そごう心斎橋本店（大阪市）で20日、8月末の閉店に向けたセール第１弾が始まった。前日にカード会員限定セールを催した反動もあり、初日は前年をやや上回る集客にとどまった。来店客からは130年に及ぶ心斎橋のシンボルを惜しむ声が出る一方、大阪で相次ぐ百貨店の増床・進出に慎重な見方もあった。

　「閉店ご愛顧感謝セール」は6月1日まで、全館で主に2割ほど割り引く（一部ブランド除く）。8月末まで割引対象を変えながら、8回程度セールを連続開催する。期間中に前年同期比3倍の売上高を見込む。

　20日は午前10時の開店前に約50人の顧客が集まり、開店直後から婦人上着「チュニック」の2100円均一コーナーや紳士雑貨の詰め合わせ袋が人気を集めた。

　Ｔシャツなど1万円余り買った豊中市の60代主婦は「大阪市に住んだころによく来ただけに残念」と話した。一方、店近くに住むカード会員の40代夫婦は手ぶらで退店。「ほぼ毎週来るが、国内ブランドの品ぞろえが弱い」といい、梅田や難波で進む各社の店舗大型化について「店ごとの特色を出さないと厳しいのでは」とみていた。