2006年4月14日(金)
はてなブックマークコメントへの反応にレスポンス
日記 |
[作文書いたんだけど、これじゃ先生に叱られるかな - スポーツ審判員の中立性と政治的中立性]
という記事を見かけてブクマし、コメントも付けてみたんだけど、そのコメントに当該筆者から「そうじゃないよ」というコメントがまたついていた。なんか躁状態だったのでさらにそれについて反論コメントをつけておいたら、こういう事態になった。
↓
# 2006年04月14日 id:terracao ↓いやいや、むしろ「2元論じゃない」ってのが主旨ね。図からいって、【←↑→】なわけだし。2次元論だなぁ、て言うつもりだったんなら甘受しますが。
# 2006年04月14日 id:plummet ひとりブレスト 二元論だなぁ。ルールはその左右を向いた矢印(←―→)のことなのに(あるいはその図を描く紙そのものなのに)。↑その図が間違ってるって書いてます。それに左右以外に「中立」の判断基準が示されてないし。
間違っている点をぜひ教えてください!左右以外に「中立」の判断基準が示されてない云々というところも私のコミュニケーション能力欠如のために意味がわかりません。
はてなブックマーク - 作文書いたんだけど、これじゃ先生に叱られるかな - スポーツ審判員の中立性と政治的中立性
コミュニケーション能力欠如とは違うだろう。100文字しかないコメント欄で意見交換なんてまず無理だし。というわけで日記で反応することにしますた。私的なやりとりになるので興味ないかたは以下スルー推奨。そうでない方は、前掲リンク先エントリーにも目を通しておいてください。つか、横に並べておくといいでしょう。
図案の間違いについて〜ルールはチームと相反する評価軸ではないこと
スポーツにおけるルールとは、比喩的な意味合いでの「土俵」のことだと言えます。例示に使われているイメージに近いサッカーで言えば*1、両方のチームのプレイヤーは、ルールに則ってプレイするわけです。手を使ってはいけません。両足で危険なタックルにいってはいけません。それはルールで定められており、それ故に彼らは問答無用でそれに従う必要があります。
その意味では、チームやプレイヤーと、ルールは、本来は不可分です。
この「ルールとチームは(本来)不可分」というのが重要です。そして、これを理由として、例示されている図式の右側、三角形になっている図は成立しないことになります。なぜならスポーツにおいて、ルールがチームという価値基準から遠く離れ、「別の価値基準」になることはあり得ないからです。チームが得ようとする勝利は「ルールに定められた基準を満たしている」必要があり、彼らの行いは決してルールから離れられません。
こうしたことから、「←――→ こそがルール」なのだとブックマークでコメントしています。その図の中でルールが図案化されている部分がまさしく「←――→」の部分だからです。両チームの争いはその線上で行われる綱引きに過ぎません。
そして審判の役目とは、プレイヤー(チーム)をルールの枠内にとどめさせることです。例示の図案の風味を借りて言えば、「三角形にさせない」ために存在するのが審判なのです。それがルールを守らせる(ジャッジを下す)ということです。
だから、審判こそがもっともルール(←――→)から離れられない存在です*2。
わかりにくいようなら、ルールとは大河に渡された橋だと思ってください。この橋の上でスポーツが行われます。ルールから大きく逸脱した者は川に落ちます。これを防ぐのが審判です。
以上のような理由から、http://d.hatena.ne.jp/./terracao/20060325/1143259036の冒頭に掲げられる「スポーツ」の図案は、スポーツにおけるルールと審判、そしてプレイヤーたちの関係性を取り違えた図であると言えます。スポーツはルールの範囲内だけで行われるものであり、逆に、そのルールの中で行われるものだけがそのスポーツであると言えるのです。
すなわち、「対立した二つの価値観」と「それに中立の立場」を示そうとするのに、スポーツを引き合いにするのは間違いなのです。スポーツはルールという「一つの価値観」の中だけで行われるものだからです。
それゆえに
上のモデルのように、審判は両チームから等距離を置いているという点では中立的である。しかしその一方で、ルールとかスポーツマンシップにはべったりくっついていることが良くわかる。このような姿勢には「人情派審判」とか「エンタテイメント重視の審判」というのはありえなくなる。つまり、「ルール」を重視することで、その他の要因(人情とか義理とかエンタテイメント性とか視聴率とかいろいろ)は切り捨てられる。もちろん、「切り捨ててはいけない」などと主張するつもりはない。ただ「審判員が絶対的に中立な状態はありえない」ということを言いたいだけである。
作文書いたんだけど、これじゃ先生に叱られるかな - スポーツ審判員の中立性と政治的中立性
この引用部分は、先に「間違っている」と否定したスポーツの例示に関する論証になりますので、同様に「間違っています」。というより、「成果を上げられません」。前提の図が間違っているからです。
そのため、後段のように『これを政治的意見に適用する』ことは出来ません。間違っているからです。よって後段そのものも説得力を得ることが出来ません。後段は説得力の補強を前段の「スポーツの例示」に依拠していますが、その例示が間違っていたからです。
「左右以外の判断基準」に関して〜政治とは妥協であること
前段が否定されるので、後段に関する疑問に答える意味は余り無いかも知れませんが、いちおう。
これは当方の言った「二元論」にかかる部分ですが、http://d.hatena.ne.jp/./terracao/20060325/1143259036後段の「政治的意見に適用」の論考について考えてみます。
左右以外にある「中立」と呼ばれている第三極は、図案の作成者から「右につくか、左につくか、どちらにもつかないか」という選択肢を与えられ、その結果、「どちらにもつかない」を選択している状態です。
ここには「右か」「左か」という判断基準しかありません。「どちらからも批判されないため」という「理由」は、結局のところ「右」「左」の二つしか基準が存在しないことを意味しています。
ここでの第三極には、妥協の道を探ったり、自らの腹案を示したりといった実践的な政治的選択肢が与えられていません。
それゆえに、右か左かしかない「二元論」と書いたのです。「中立」の立場にあるものは、自らの価値基準を示さず、左右がそれぞれ出している価値基準に対する同意・不同意を問われているだけです。それ故に、二元論であると解釈し、ブックマークにコメントしたわけです。
なお、「二元論」とは噛み砕いて言えば「最終的な結論が二者択一しかない」状況だと言えますが、今回の例示は「右」か「左」しか最終的な結論がなく、「どちらにもつかない」のは「最終的な態度を保留」している状態であると言えます。そういった点からも、やはり例示は二元論の範疇を脱していないと考えます。
おわり
以上のような思考過程をもって、こちらとしては[作文書いたんだけど、これじゃ先生に叱られるかな - スポーツ審判員の中立性と政治的中立性]のエントリーを、「図が間違っている」かつ「二元論である」と判断し、ブックマーク時にそうコメントを残しました。
なお補足として以下を申し述べます。
基本的にブックマークコメントは自分用、あるいは自分の日記の読者の中で、ブックマークにも興味を持って閲覧してくれる人(いまのところ実在は確認されていない)に向けて書いており、ブックマーク対象の筆者やその他コメンターに向けて書いているものではありません(そういう場合は日記でエントリーにする)。今回のコメントは多少「筆者向け」の述懐のように読めるところがありましたが、それは当方がサッカーをはじめとするスポーツ好きであり、エントリーを読んだ際に「スポーツへの無理解」を激しく感じたために、慨嘆調のコメントになったものです(たぶん)。
中国、カザフの資源を狙う
ジャーナル |
朝鮮日報にかかってたら(一つ前の記事参照)あやうく忘れるところだった。個人的に気になった記事。
[北京 14日 ロイター] 中国とカザフスタンは、2国間の天然ガス・パイプライン敷設について協議を行っている。訪中しているカザフのトカエフ外相が、北京のカザフスタン大使館での挨拶で語った内容を新華社が報じた。
パイプラインの規模や具体的な日程については明らかにされていない。
カザフスタンは昨年12月、パイプラインを用いた中国への石油供給を始めた。このプロジェクトにより、中国がカスピ海の石油を直接入手できるようになる。
中国とカザフスタン、天然ガスのパイプライン敷設で交渉中=新華社 | Reuters.co.jp
うーん。
日本がロシアと交渉していた原油パイプライン敷設の話も、まとまる直前で中国が強烈にプッシュしてきてグダグダになってたような気が。
古いニュースだから進展があるかもしれないが、こういうニュースもかつてあった。昨年末ごろのもの。
【大紀元日本11月1日】中国国内最大手の中国石油天然ガス会社(以下CNPC、本社・北京)とロシア石油最大手のルクオイル社の両社が、カザフの石油資源の資産権をめぐって熾烈な争奪戦を展開し、裁判を引き起こしていることが明らかになった。中央社が伝えた。
ロシアと中国の間に位置するカザフは、カスピ海地区において最も豊富な石油貯蔵量を誇り、世界原油供給の最重要地区のひとつといわれている。
大紀元時報−日本
資源確保にやっきだなァ。あんだけハイペースで成長してれば当然だけど。以前は原油輸出国だったのに輸入国になってるし。
[イラン、低濃縮ウラン生産に成功…大統領が発表 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)]なんて報道を受けてだと思うけども、イギリスの北海油田産原油が高騰を続けているそうな。不安定まっただ中の中東に原油を依存している我が国としては、ロシア地方のラインは重要じゃないかと思えるのだが(´-ω-`)がんばれよ政府。
左右両方向へ発信素子 〜 自衛隊派遣から外交青書(付・朝鮮日報)まで
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ノ( )ヽ
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ヽ(・∀ ・)ノ
(( ノ( )ヽ ))
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そんな感じで今日は左右方向に電波を呼び起こすようなニュースが大漁なのでワクテカです。
さらりと書こうと思ったら一部長い検証が入ったので例の如く「続きを読む」記法でいきます。
左方向へ 〜 自衛隊イラク派遣差し止め訴訟、名古屋地裁で棄却
自衛隊のイラク派遣で憲法の平和的生存権が侵害されたとして、全国の3200人余りが国に派遣の差し止めと1人あたり1万円の慰謝料を求めた訴訟の判決が14日、名古屋地裁であった。内田計一裁判長は、派遣差し止めの訴えを却下し、慰謝料の請求を棄却した。
同様の訴訟は、ほかに東京や札幌、京都、熊本の各地裁などで起こされている。名古屋訴訟の提訴は6次にわたり、原告数は最も多い。この日の判決は、5次提訴までの原告のうち、訴訟が分離された天木直人・元レバノン大使を除く3237人に言い渡された。
原告側は「自衛隊派遣は、戦争や武力行使をしない日本に生存する権利を侵害する」と主張。裁判所に違憲審査権の行使を求めていた。
これに対し、国側は「原告の言う平和的生存権は、個々人に保障された具体的権利ではない」と反論。訴えを却下するよう求めていた。
asahi.com:自衛隊イラク派遣訴訟 差し止めの訴え却下 名古屋地裁 - 社会
憲法判断なく不当と控訴へ イラク派遣訴訟の原告
自衛隊イラク派遣差し止め訴訟で、訴えを退けた名古屋地裁の判決を受け、原告団らは14日、会見し「派遣が合憲か違憲か判断していない不当な判決。控訴する」と話した。
弁護団は事実上、約110ページの判決文のうち、裁判所の判断は約6ページしかないとし、判決理由の文章も同様に訴えを退けた甲府地裁とまったく同じだったと指摘。「初めに結論ありきの判断だ」と非難した。
原告らでつくる「訴訟の会」の池住義憲(いけずみ・よしのり)代表(61)は、900人以上の原告が控訴する予定とした上で「派遣反対の世論が、盛り上がらなくなることを危惧(きぐ)している」と話した。
西日本新聞 / 社会 [憲法判断なく不当と控訴へ イラク派遣訴訟の原告
憲法判断ねぇ。そもそも日本の裁判制度で憲法について有効な法的判断が下せるのは最高裁に限られていたんじゃなかったかしらん(最終審としてではなく、憲法裁判所としての機能の部分)。←コメントにて情報を貰えたのでさくっと。この部分についてはコメント欄を参照してください>読者諸子
ここは我が教団が誇る憲法研究家、教団憲法戦略部所属のしが研さん(id:shiga_kenken)にお出まし願おう。
.vWv
´||゜ †
( ゜∀゜)ノ へい、かもーん。
とりあえず観察者としては、裁判官への不平不満から始まって日本の裁判制度の不備を指摘するあたりまでの、各種電波が発信されることを期待したい。
『合憲か違憲か判断していない不当な判決』という文句の付け方自体が、このところ増えてきた「下級裁判所での傍論による憲法判断を“実質勝訴”とみなす」戦術だったって認めてるような気がしないでもないけどな。
あ、あと天木氏は一人分離裁判になってるようでw
右方向へ 〜 中国、東シナ海を掘削きぼん
中国が環境調査を目的に、東シナ海で海底掘削を計画していることが13日、明らかになった。
日米欧と中国が参加する国際研究プロジェクト「統合国際深海掘削計画」(IODP)の事業として申請している。
東シナ海では、ガス田開発をめぐって日中が対立しており、中国側の今回の計画も資源確保につながるとする見方もあることから、日本政府は中国側との共同調査などの対応を検討する方針だ。
IODPは2003年10月に始まった国際プロジェクトで、日本が建造した地球深部探査船「ちきゅう」と米国の掘削船を主に使い、地震発生のメカニズムや地球環境、生命誕生の謎などの解明を目指す。04年に欧州各国と中国が参加した。運営費は、参加国が分担して拠出している。
東シナ海の日本側、中国が「環境目的」掘削計画 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
勝手に掘るわけじゃないのでそれ自体は特段問題ありません。表向きは。
しかし場所が場所だし、『日本が建造した地球深部探査船「ちきゅう」と米国の掘削船を主に使』っているということで、潜在的脅威である中国のためにわざわざ調査してやる必要あるのか、みたいな声をあげたくてうずうずしている人はいるんじゃないでショッカー。
右側へはもう一本、pingが発信されている。
【ソウル=久保田るり子】日本は14日から6月30日まで、日本海の排他的経済水域(EEZ)内で海上保安庁測量船による調査を行うことを計画している。この海域が韓国のEEZと重なっていることから、韓国外交通商省は14日、「同意を得ない調査は国際法違反」として大島正太郎駐韓大使を呼んで抗議し、調査の撤回を要求した。
同省の柳明桓次官は大島大使に「調査を実施するなら必要な措置を取る」と通告した。
これに対し、大島大使は、調査は日本のEEZ内として国際法上の正当な権利であると指摘、「日本の調査船に韓国側が何らかの措置を行うことは受け入れられない」と述べ、韓国側の冷静な対応を求めた。
Sankei Web 国際 日本海のEEZ内での海洋調査、韓国が中止要求(04/14 18:52)
(* ´∀`)いきのいい電波が出そうで楽しみだ。
ポイントは、この記事で見る限りEEZが両国で重なってしまってるってところですかね。それと国際法が実際どういう取り決めになってるかという。自分で調べるのマンドクセので観察オンリーですが。
両方向へ 〜 2006年版・外交青書が閣議了承
外務省は14日、2005年の外交活動をまとめた「2006年版外交青書」を発表した。
北朝鮮の核問題について、「日本を含めた東アジア地域の平和と安定に対する直接の脅威」と懸念を示したうえ、「6カ国協議を通じ平和的解決を追求する」と強調した。
日本人拉致問題では、「非建設的な対応に終始した」と北朝鮮を批判した。
小泉首相の靖国神社参拝で冷え込んだ日中関係については、「個別の分野での意見の相違が、日中関係全体の発展の支障になってはならない」と指摘し、「重層的な対話の枠組みを通じ、相互理解と信頼の増進に努める」と関係改善への意欲を表明した。
18年連続で10%以上伸びている中国の国防費に関しては、「不透明な部分があり、一層の透明性の向上を求めていく」との方針を示した。
北の核「直接の脅威」、拉致問題でも批判…外交青書 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
やっぱりアレですよ。麻生さんですから。やっぱり左右とも琴線に触れるなにがしかがあるんではないかと期待がw
ネタとしても左右双方がセンシティブな部分に触れてますしねぇ(* ´∀`)なんかぷっぱなしてくれるところねぇかなぁと。後で探そう。
ところで余談ですが、個人的に「小泉後」の首相は“福田→麻生→安倍”くらいでどうでしょう。福田は二年以内の制限付き(w で。
外交青書報道 〜 朝鮮日報の記事への疑問
で、これは同じ話題の、朝鮮日報の記事なんですがね。実は読売より先にこっちを読んだんですわい。
日本外務省は14日発表した「2006年版外交青書」で、北朝鮮の核を「日本を含めた東アジア地域の平和と安定に対する直接の脅威」と評価し、「6か国協議を通じ平和的解決を追求する」とした。日本人拉致問題については「非建設的な対応に終始した」とし、北朝鮮を非難した。
小泉首相の靖国神社参拝により悪化した対中関係については「個別の分野での意見の相違が日中関係全体の発展に支障になってはならない」とし、「重層的な対話の枠組みを通じて、相互理解と信頼の増進に努めていく」という立場を示している。
また、国防費を10%以上伸ばしている中国の軍事力増強について「なお不透明な部分がある」と懸念を表明し、より一層の透明性の向上を求めていくとしている。
朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)
読売の記事とほぼ同じ文面。最初は通信社の配信記事かなと思って、朝鮮日報も日本語版は日本の通信社の記事を使ってるのかなと思ったわけです。
しかしよくよく見れば。
東京=鄭権鉉(チョン・グォンヒョン)特派員
朝鮮日報
朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)
特派員の名前と朝鮮日報の社名が。ということは署名記事ということになり、文責がこの特派員に? それに原則として通信社の記事は、通信社の名前がどこかに入るはず(“ロイター発共同”みたいなのをよく見るでしょう)。
気になるので、他紙の同じ話題を読んでみることに。
産経はさすがに充実した内容w
麻生太郎外相は十四日の閣議に昨年一年間の外交活動を総括した「平成十八年版外交青書」を報告した。青書は十八年連続で国防費を10%以上伸ばしている中国の軍事力増強について「なお不透明な部分がある」として懸念を表明し、より一層の透明性の向上を求めていくとしている。
中国が小泉純一郎首相の靖国神社参拝を理由に首脳会談の再開を拒否していることについて、「個別の分野での意見の相違が日中関係全体の発展に支障になってはならない」とし、重層的な対話の枠組みを通じて、相互理解と信頼の増進に努めていくとした。
また、東シナ海の石油ガス田開発問題について、「共同開発の可能性も視野に入れつつ、中国側との対話を通じた解決を引き続き目指していく考えである」とした。
日米関係に関しては、「同盟国として『世界の中の日米同盟』との考え方の下、国際社会の諸課題に取り組んでいる」としたうえで、「在日米軍再編と牛海綿状脳症(BSE)問題への対処が極めて重要であった」と指摘した。
北朝鮮については、日本人拉致事件が「具体的な進展が得られないまま一年以上が過ぎた」と指摘。また、「北朝鮮による通貨偽造や資金洗浄(マネーロンダリング)などの不法活動について米国など関係国と緊密に情報交換をしている」としたうえで、船舶油濁損害賠償保障法の改正で日本に入港する北朝鮮籍船舶数が「大幅減少につながった」とした。
さらに、北朝鮮の核問題について「日本を含む北東アジア地域の平和と安定に対する直接の脅威であり、核拡散防止条約(NPT)を中心とする国際的な不拡散体制に対する深刻な挑戦」と強い懸念を示した。
Sankei Web 政治 18年版外交青書 中国軍事力「なお不透明」(04/14 16:01)
朝日は[asahi.com:朝日新聞政治記事一覧 - 政治]に該当する記事が見あたらず。ヲイヲイ分かりやすいな(;´Д`)
毎日は読売とは違う文面。記者署名もあるし、独自記事っぽいです。
外務省は14日の閣議で、中国の軍事力の不透明性に初めて言及した06年版「外交青書」を配布した。中国の06年度の国防費が前年度比14・7%増と18年連続で2ケタの増加になっていることを指摘し、「国防費の増額や軍事力の近代化において、なお不透明な部分があることに引き続き注目している」とした。
また、「北朝鮮に対する『圧力』」の項目を初めて設け、昨年12月に国連総会で採択された人権侵害の非難決議や、船舶油濁損害賠償保障法と外為法の改正など「圧力」関連の法整備を紹介した。【山下修毅】
外交青書:対北朝鮮の法整備紹介−行政:MSN毎日インタラクティブ
確認するために、韓国系からも一紙。
日本の外交清書「北核、北東アジアへの直接脅威」
日本政府は14日に発表した2006年版外交青書で「独島(ドクト、日本名・竹島)は日本固有の領土だが、大局的な見地から、独島問題が韓日両国の友好協力関係を害しないよう努めるのが肝要」と明らかにした。
「外交青書」は、日本政府が毎年発表している外交分野の白書。昨年には「独島は歴史的かつ国際法的に明確な日本領土。日本の立場を明確に説明することと共に、韓国の冷静な対応を求める」と表現した。今年、北朝鮮の核問題については「日本を含む東アジア地域の平和・安定に対する直接的な脅威」と定義付け、その解決策として「6カ国協議を通じた平和的解決を目ざす」とした。
Japanese JoongAngIlbo
中央日報です。竹島の話題がメインになっているなど、いかにも韓国らしい切り口です。これは独自記事に違いないでしょう。
はて、中央日報の記事を見ると、竹島のことにまったく触れていない朝鮮日報の記事は、なんだかおかしな具合ですな。彼ららしくないとでもいうか。
そこでGoogleNewsを使って、関連話題のリストを採ってみます。
ずらり並んだ地方紙の記事は、見出しが同じものばかりです。これは間違いなく通信社の配信記事でしょう。その中から北海道新聞をピックアップしてみると。
麻生太郎外相は14日の閣議で2006年版外交青書を報告し、了承された。青書は、北朝鮮の核問題について「日本を含む北東アジア地域の直接の脅威で、国際的な不拡散体制に対する深刻な挑戦」と強い懸念を表明した上で「6カ国協議を通じ平和的解決を追求する」と強調した。
北朝鮮による拉致問題については、タイなどでも拉致被害者の存在が指摘されたことを挙げ「国際的な広がりを見せつつある」として、各国と連携し問題解決に取り組む方針を示している。
18年連続で2けたの伸びとなった中国の国防費については「不透明な部分がある」と従来にない強い表現で指摘。日本として「より一層の透明性の向上を求めていく」と強調した。
北海道新聞 政治
読売のものとおおむね“同一”といっていいでしょう。違いとしては中段が、配信記事の場合北朝鮮による拉致事件に費やされているのに対し、読売は対中関係になっているところ。
読売は配信記事をベースに、特に注目するべき部分として対中関係をチョイスし、部分的に編集したのではないかと推測が可能なわけですな(その場合の通信社名の表示が必要なのかどうかは契約によるんだろうけど、よく分からん)。
ふむ。そうすると、朝鮮日報記事が読売記事と“同一”記事なのは、朝鮮日報が日本の通信社からの配信を受けているわけではないということになりますか。読売が配信記事から編集している部分まで酷似しているわけですから。朝鮮日報は「読売の記事」に酷似しているだけで、「通信社の配信記事」を参照していたわけではないと。
それで特派員署名入りの記事かぁ(・∀・)フーン
というわけで、なんかいつの間にか、俺のこの記事自体が特に右方向への発信素子となってしまった感があるのであった。ポンプは用意しないのでマッチポンプではありません。
今日の「よかった探し」
107人が亡くなった尼崎JR脱線事故で頭などを強く打ち、一時意識不明の重体となった兵庫県西宮市の鈴木順子さん(31)が奇跡的な回復を見せ、事故から1年を前に退院した。母もも子さん(58)ら家族に支えられ、自宅療養を続ける。
昨年4月25日、順子さんは特技のパソコンデザインを生かすため、大阪市内の設計技術講座に通う途中、事故に巻き込まれた。乗っていたのは2両目。数時間後に救出され、ヘリコプターで病院に運ばれたが、意識はなく、内臓が破裂していた。
しばらくは手足も動かなかった。5カ月後、初めて「おかあさん」と言葉を発した。その後もリハビリを続け、先月16日、いったん帰宅できたが、発作を起こし再入院していた。
退院したのは今月11日で、今では簡単な会話もできるようになった。
12日は誕生日。利き腕の右手は今も不自由だが、左手でスプーンを握り、バースデーケーキを食べた。
冗談を言い、満面の笑みを見せることも。当面の目標は、子どものころに好きだった「アルプスの少女ハイジ」のクララのように、車いすから立ち上がり、歩けるようになることだ。
再入院で運ばれたのは順子さんが生まれた病院だった。もも子さんは「108人目になってもおかしくなかった。30年後にまた生まれ変わったと思って、これから一緒に頑張りたい」と笑顔を見せた。
=2006/04/14付 西日本新聞夕刊=
西日本新聞 / 社会 [クララ夢見て退院 車いすから立ち上がりたい 尼崎事故、奇跡の回復鈴木さん
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ヽ(・∀ ・)ノ < よかったね!
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おおや 2006/04/14 23:43 そんなことないですよ〜>「日本の裁判制度で憲法について有効な法的判断が下せるのは最高裁に限られていた」
日本は「付随的違憲立法審査制」を取っていますから、抽象的に憲法違反かどうかの判断を求めることはできず、必ず具体的な損害の主張が必要です。だから精神的損害を受けたとして慰謝料を請求しているわけですね。
逆に言うと、下級審でも判決をどちらかに決めるためには憲法判断せざるを得ない場合があり、そういう場合は実際に憲法解釈をします。今回は、原告の主張する損害がそもそも法の保護対象になっていないという判断になったので、その損害が国の行為によってもたらされたものか(因果関係)、その行為が違法・違憲か(違法性)を問題にするまでもなく棄却判決が書けます。その意味で判決が違憲性を論じなかったのは当然、というか少なくとも一般的です。
plummet 2006/04/14 23:57 おお、ありがたいことに早速情報をいただきました。さっくりと直しておきます。ご説明いただいた棄却される理由の部分は理解できます。ぶっちゃけるとその判断をするところまで到達していないというわけですね。
ξ ともあれ、初訪問の歓迎の意味も含め、
(0゜・∀・)つ 旦 感謝の印に湯気がヘンなお茶ドゾー
む。ところで法律関係で「おおや」と聞けば思い出すのが「あの人」だったりするわけですが、否定の自己申告がない限り「あの人」だと思っておいてよろしいでしょうかよろしいですかそうですかありがとうございます。
いやだってその方がなんかハクが付くっつーか。←なんの
shiga_kenken 2006/04/15 20:10 こんばんは。m(_ _)m
遅ればせながら、エントリーを書いた上で、トラックバックさせていただきました。
(A` )、 ペコペコ
ノノ z乙
TIG 2006/04/17 11:16 中継ぎ福田だと安倍タソが反動でブッシュ以上の超タカ派になりそうでイヤン
plummet 2006/04/17 18:58 しが研さん、反応どうもありがとうございます
^’ll゜`
(A` )、 ペコペコ
ノノ z乙
安倍チャンは親父のセンスを学んでいたならそこまでは悪化せんだろうと思うw あと、そういう反動はその前の麻生に任せる。麻生が行きすぎたところを安倍でバランスを取らせるのさ。
shiga_kenken 2006/04/17 20:39 教祖さま♪
こちらこそ、失礼いたしました。m(_ _)m
(*_ _)つ旦~ ドゾ クレグレモ オカラダヲオタイセツニ ナサイマセ
おおや 2006/04/20 00:53 どの人でしょう(にこにこ)、しが研さんの推測は当たっているようですが。
「湯気がヘンなお茶」ありがとうございました。飲んだら頭から何か生えたりしません?
shiga_kenken 2006/04/28 13:11 |ω・`)ビテイコツカラカモ・・・