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新型インフル:東京、川崎で確認…米から帰国の2女子高生

東京都内で新型インフルエンザ感染者が発生したことを発表する東京都福祉保健局の前田秀雄参事(左)と大井洋参事=東京都庁で2009年5月20日、石井諭撮影
東京都内で新型インフルエンザ感染者が発生したことを発表する東京都福祉保健局の前田秀雄参事(左)と大井洋参事=東京都庁で2009年5月20日、石井諭撮影

 東京都と川崎市は20日、米国から帰国した女子高校生2人について、新型インフルエンザ感染が確認されたと発表した。成田空港での検疫で見つかったケースを除き、関西以外で感染者が確認されたのは初めて。この日は大阪府などでも感染者が増え、国内の感染者は成田空港で確認された高校生ら4人を含め267人。感染者が確認された自治体は5都府県に広がった。

 都と川崎市などによると、2人は洗足学園高校(川崎市)の生徒で、今月11~18日、各国の生徒が集まる「模擬国連」に参加。教諭1人や他の生徒4人とともに米ニューヨークに滞在し、2人はホテルでは同じ部屋に宿泊した。ニューヨーク発コンチネンタル航空9便で19日午後1時55分に成田空港に到着した。

 うち1人は同校2年の女子生徒(16)で東京都八王子市在住。機内で発症し、成田空港に到着した時点で39度の発熱があったが、検疫ではインフルエンザA型もB型も陰性との診断を受けていた。

 しかし、20日朝も発熱が続いたため、市内の医療機関を受診。遺伝子検査で新型感染が判明した。八王子市内の感染症指定医療機関に入院している。

 成田空港からは19日午後4時ごろに多摩センター(東京都多摩市)行きリムジンバスに乗り、京王線とJR横浜線を乗り継いで午後7時20分に帰宅。リムジンバスと電車内ではマスクを着けていた。帰国後は登校しておらず、家族にも異常はみられないという。

 もう1人は同校2年の女子生徒(16)で川崎市在住。機内で発症し、成田空港到着時は38・5度の熱があったが、検疫ではインフルエンザA型もB型も陰性だったという。

 その後はリムジンバスで、たまプラーザ(横浜市青葉区)に午後5時ごろ到着。東急田園都市線とタクシーを乗り継いで帰宅した。20日に発熱外来を受診、簡易検査でA型感染が判明し、川崎市衛生研究所で遺伝子検査を実施した結果、新型への感染が分かった。

 生徒は川崎市内の感染症指定医療機関に入院中。家族には異常はない。

 ◇休校措置、予定なし

 東京都や川崎市は現段階では、学校などの休校や集会の自粛要請の措置を取らない方針という。

毎日新聞 2009年5月20日 21時15分(最終更新 5月21日 1時07分)

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