MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。
[PR]

ダライ・ラマ側の提案、中国がすべて拒否 特使と会見

2009.5.21 00:10
会見するダライ・ラマ会見するダライ・ラマ

 チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世の特使で、2002年以来中国側との交渉役を務めているケルサン・ギャルツェン氏が20日、都内で産経新聞と会見し、これまでの対話で中国側は、ダライ・ラマについて「チベット自治区などチベット内部の問題に口出しする権利はない」などと激しく批判していたことを明らかにした。

 非公式協議を含めて実施されたこれまでの9回の対話では、ダライ・ラマ側がダライ・ラマの中国訪問や中国内外のチベット人の親戚(しんせき)訪問などを提案したものの、中国側は一切拒否したという。対話の具体的な内容が明らかになったのは初めて。

 現段階で最後となった昨年11月の対話で、チベット側は中国国内で禁止されているダライ・ラマの写真の公開や、双方の相互理解のための学者や有識者などによるチベット問題研究グループの結成、共同声明の発表などを提案したが、中国側はすべて拒絶したという。

 さらに、チベットの言語や文化、宗教、環境の保護やチベット独自の教育など11項目の提案を含む文書を中国側に提示したものの、「中国側はまったく関心を示さなかった」(ギャルツェン氏)という。

 中国側がダライ・ラマの死後、後継者を指名するとの報道について、ギャルツェン氏は「中国側はダライ・ラマ14世の後継者である15世を決めればすべての問題が解決すると思っているようだが、それは大きな幻想だ。そうなれば、チベット内外のチベット人による大きな抗議行動が展開されるのは火を見るよりも明らかだ」と批判。また、チベット内部では昨年3月以来、小規模なデモが継続的に起きているとして、「チベット内部の反中感情はまったく収まっていない」と指摘した。(相馬勝)

このニュースの写真

会見するダライ・ラマ
[PR]
[PR]
PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2009 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。