2009年5月20日14時34分
新型インフルエンザの影響で、「日本三古泉」の一つとされる有馬温泉(神戸市北区)の旅館協同組合に加盟する27施設で今月分のキャンセルが計約7500人に上っている。組合の増田晴信理事長は「阪神大震災以来の危機的な状況だ」と話す。
宿泊客の平均単価(1泊2食つき)が2万2千円前後のため、損失は単純計算で1億5千万円を超えるといい、土産代などを含めるとさらに膨らむとみられている。創業約80年の旅館は今月の予約の8割にあたる約650人分を失った。担当者は「不況の波にさらされ、それでも頑張っているのに……。お客には中止ではなく時期をずらしてほしいとお願いしているが、厳しい」と話す。