2009年5月20日12時44分
神戸市は20日、専門の「発熱外来」以外の一般の診療機関で受診した患者について、一律に新型インフルエンザの遺伝子検査を実施しない方針を決めた。今後は定点観測的な検査に切り替える。兵庫県も遺伝子検査を、全数検査から一部のサンプル調査に切り替える検討を始めた。
厚生労働省は縮小すれば感染経路を追跡するための調査にも影響するため、対応の検討に入った。舛添厚労相は20日夕方にも神戸市の矢田立郎市長と会談する。
神戸市の要請を受け、市医師会が19日、疑いのある軽症の患者について、一般の診療機関でも診察をすることを決めた。市は、一般の診療機関の簡易検査で陽性と判定された検体を、すべて遺伝子検査にかけることは困難と判断した。診療所などで陽性と判定された軽症の患者は、新型かどうかを確定させずに診療を続ける。発熱外来で判明した疑い例については、これまで通り全数検査をする。
一方、兵庫県は新型の疑いのある患者の診察を発熱外来に限定する方針を変えていない。ただ、今後、感染者が一定数に増えた時点で、サンプル調査に切り替えることを検討している。