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東京都における
オセルタミビル(タミフル)耐性ウイルス株の検出について2009年1月19日
東京都健康安全研究センターでは、インフルエンザ定点医療機関、及び学級閉鎖等があった学校の児童・生徒の協力を得て、インフルエンザウイルスの遺伝子検査及び分離を実施しています。
都内では今回初めて、インフルエンザ治療薬のオセルタミビル(タミフル)耐性遺伝子をもつインフルエンザウイルス株(A/H1N1)が検出されました。
インフルエンザウイルス(A/H1N1)の解析結果
健康安全研究センターウイルス研究科で今シーズン(2008-09年)分離したインフルエンザウイルス(A/H1N1)について、オセルタミビル耐性遺伝子の解析を行いました。13株について遺伝子解析を行ったところ、すべての株からオセルタミビル耐性遺伝子をもつインフルエンザウイルス株が検出されました。
調査方法 分離ウイルス株(H1N1) 耐性遺伝子の有無 学級閉鎖等 11 有
(11件)感染症発生動向調査 2 有
(2件)(2009年1月19日現在)
オセルタミビル耐性インフルエンザウイルスとは
- インフルエンザウイルスが増殖し感染を広げる時に、ウイルス表面に存在するノイラミニダーゼという酵素が働きます。
- オセルタミビルはこの酵素の働きを阻害することで、ウイルスが細胞の外に出て周囲に広がることを妨げ、その結果ウイルスは死滅します。
- オセルタミビルがノイラミニダーゼの働きを阻害することができない変異がウイルスに生じると、ウイルスはオセルタミビルに対する耐性を持ちます。
- 薬剤耐性の確認は、耐性ウイルスに特有な遺伝子変異を同定する方法により実施しています。
インフルエンザQ&A(厚生労働省)
日本国内での発生状況(国立感染症情報センターへのリンク)
インフルエンザウイルス分離・検出速報 2008/09シーズン