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呉市海事歴史科学館大和ミュージアムに関する疑義
第4章
 トットッ

 

第1 章 零式艦上戦闘機公開質問状
第2章 呉から仕掛けてきた戦艦大和の歴史捏造問題
第3章 戦艦大和以外のもろもろ
第4章 呉市役所の体質など
  第1 節 聞き捨てにできない噂もある
  第2節 秘書広報課長や館長が姑息な対応をする
  第3節 姑息な対応を市みずら実証
  第4節 阿川弘之の大和ミュージアム観について
  第5節 「大和の模型は格好よかった」という子どもの感想でいいのか  

第4章 呉市役所の体質

第1節  聞き捨てにできない噂もある

 呉零戦の修復業者への質問から発した呉市長ないし海事歴史科学館とのやりとりは、当方が一方的に無視される形で連絡が途絶えました。指摘を受けて館内の問題を改善をされたのかどうかもわかりませんが、全国の心ある方々には、呉市の体質、大和ミュージアム館長以下の頬かむり体質をお分かりいただいたようです。注目して見ている、負けずにがんばれと言ってくれる人もあります。逆に、そうではない、佐伯の方がおかしいのだ、佐伯とは縁を切れなどと扇動している人の情報も入ります。心の狭い人間はどこの社会にもはびこっていますから、驚くことでもありません。

 それらについて呉市関係者以外の方々とこの誌上で論争する気はありません。ひたすら呉市側の対応を促しているのであって、人々の反論や抗議を載せれば泥仕合になるだけですから、掲載もしておりません。(もっとも反論メールの殆どは公開拒否でした)

 また、呉零戦の修復や展示を否定しているわけでもありません。

 「学術調査の結果六二 型と判明した、吾妻中尉機と判明した」というから、その学術調査の内容と考証の結果とそれに基づく修理作業の内容を一般に公表するのが公的科学館の使命だろうと言っているだけです。

 予算が少なければ、その範囲内で精一杯努力した結果を示せばいいのです。 噂ではその予算の半分を誰かに持っていかれたとかという話しも聞こえます。あるいは、 展示当初にあのままでは某重要箇所がゆがんで機体が壊れるから徹夜で修理してあげたとか、非常識なまがい物をはめ込んでいて、国内はもとより外国の復元関係者には恥ずかしくて見せられない等々の話しも聞こえてきます。

 これらを聞き捨てにしますか?

 呉零戦が客寄せパンダであろうと、考証ミスがあろうと、作業が少々ずさんであろうと、あそこに零戦を展示してくれているだけで満足という多くの声があることは否定しません。個々の入館者がどう受け取ろうとそれは自由ですから。

 戦艦大和1/10 模型についても、その展示を否定しているわけではありません。多くの入館者が逆光状態での撮影に困っているから、それを指摘したら、戸高一成館長が 市長をして新設を通告させ、自書にも書いていない歴史捏造をしたから問題を大きくしたで す。


第2節  秘書広報課長や館長が姑息な対応 をする 2

 2006年2月にちょっとした動きがありましたので、発表しておきます。或る日、呉市議会のA議員からこのホームページを見た、詳しい話しを聞きたいので会いたいというメールをいただきました。

 私は、こちらから政治的に取り上げていただく積極的な気持ちは持っていないので、A議員への回答は保留して、まず呉市秘書広報課長に対して、A議員からこのような申し出があったが、どう思うか(つまり政治問題化させてもいいのかどうか)市役所側の対応を知らせるように、その間一日待つので返事を貰いたいとメールしました。

 しかし、一日待っても返事がないので、相変わらず無視の対応と判断し、A議員に何でも聞いてくれと返事をしました。インターネット航空雑誌ヒコーキ雲は世界に向かって公開しているものですから、どこの誰がどのように活用しようと、記事の範囲内であれば全く構わない訳であります。

・ ア A議員へ先回りという姑息な対応

 そうしましたら、A議員から、この件で戸高館長ほか2 人が自宅へ来たとの連絡を頂きました。話しの内容は、佐伯の悪口と自分達の行動の正しさを吹聴し、できれば議会で取り上げてくれないようにとの頼みだったそうです。もちろん、佐伯には本日に至るまで呉市からなにもありません。

 なんとも情けない姑息な手段に出る戸高氏ではありませんか。秘書広報課長も、旧態依然たる小役人根性から抜け出せていないようですね。

 戸高館長をA議員へ走らせる前に、なぜ、このコーナーで私が発している質問に対し真正面から答えさせないのでしょうか。戸高氏の方が正しくて、佐伯の思い込みのほうが間違っていると思っているのなら、堂々と返すべきではないですか。市役所の管理部門で市長を支えるスタッフが現場に遠慮しているようでは、新しい市長さんによる改革など遠い道のりでしょう。(2005 年11月就任)

 A議員宅へ火消しに行かせてしまった今、どのような対策を立てるのか、A議員のみならず全国の地方議員とお役人さんが注目しております。

 なお、私の政治思想は、右でも左でもなく是々非々、社会のさまざまな事象を自分の頭で判断して、間違っていると思えば批判するし、正しいと思えば賛成します。各地の政治家からのアプローチにも政党の如何を問わずまじめに対応しておるつもりで す。


第3節  姑息な対応を市みずら実証 3

 隠す必要もないので明らかにしますが、A議員は革新政党に属します。私の政治思想は、右でも左でもなく是々非々です。呉市役所に内密で事を運んで痛くもない腹を探られるのはいやなので、まずは呉市秘書広報課長にA議員から接触があったことを連絡しました。

 そうしたら、私に何の断りもなく、呉市海事歴史科学館の戸高館長ら3 人が議会で質問をしないよう揉み消しに行き、それを書いたホームページを見て、今度は秘書広報課長までも頼みに行ったそうです。きわめて姑息な対応との見方を実証してくれているわけです。

 第一当事者である佐伯に対しては、質問にも抗議にも無視して答えず、第二当事者たる議員が質問の構えを見せた途端に現場と管理部門が揉み消しに走るという、私が、旧態依然たる小役人のやることと皮肉ったとおりの漫画的構図です。

 しかし、姑息な対応や漫画的構図は、A議員に通じませんでした。A 議員は3 月4 日の呉市議会本会議で次のことを質問したそうです。

1 本来、公開しても差し支えないと考えられる情報(零戦修復の受託者など)を開示しないのは、透明性と公共性を求められる行政施設として不適切ではないか。

2 呉海軍工廠地形模型について、元海軍工廠の人から誤りが指摘されていることに対して、修整が必要ではないか。指摘が間違っているのならそのことを返してやるべきではないか。

3 市長への電子メールは、本来担当部署の対応に納得できない者が直訴するために設けられているはずである。発信者に承諾もなしに担当部署へ振り分ける(つまり市長に見せないのは)おかしいのではないか。

 だいたい以上ですが、革新系の方ですから大和ミュージアムの軍事礼賛や戸高氏の姿勢などへの言及も当然ありました。しかし、ここでは省略します。

 これに対する、戸高商工観光部参事の答弁は次の一言だったそうです。

「すべて適切に対応してきました。」

 なんということでしょう。これは質問者に対しても、広い意味での市民一般に対しても無礼極まる、実に恥ずべき答弁と言わなければなりません。大和の歴史捏造問題と呉零戦公開質問状を読める程度の国語力のある日本人なら、いちいち解説しなくてもわかるでしょう。相手が革新系であろうが保守系であろうが問題外、ここまで侮辱されたA議員が爆発しなかったのが不思議です。

 NHK テレビなどで見せた狡猾そのものの顔が戸高氏の実態を現わしていると改めて認識させられますし、呉市全体を舐めきっている本質も現われています。

 答弁を許可した議会側に言いたい。「適切」という言葉の意味を辞書をひっくり返してでも調べてみたら如何か。戸高館長が本会議へ出席を認められているということは部長級のようです。一科学館の館長が行政職の最高位にあるというのは、兼任職は別として全国でも呉市だけではないでしょうか。同席した商工観光部長(組織上は上司にあたる)が苦虫を噛み潰した顔であったかどうか、こんな人事を発令した前市長(2005 年11月退任―落選による)を心の中であざ笑っていたかどうかは知りません。

 ある程度明瞭になったことは、大和の歴史捏造問題と呉零戦公開質問状の論調が大筋において間違っていないということを、戸高氏自身が「すべて適切に対応してきました。」というはぐらかし答弁で逆に認めた形になってしまったことです。正面から答えられないからでしょう。

 通常、議員質問に反論可能な時の理事者側は、理論的に挙証しながら答弁をするものです。しかし、苦しい時の答弁は、承知していないとか調査中とか謙虚に受け留める等々の常とう文句を連ねて逃げまくります。今回、適切に対応したと真っ赤な嘘で誤魔化すモデルが戸高氏によって作られましたが、呉市以外の議会では通用するのですかね。


第4節  阿川弘之の大和ミュージアム観について  投稿 4

 文藝春秋の一読者から次の投稿がありました。

 文藝春秋5月号で阿川弘之さんと半藤一利さんの対談「昭和天皇 孤独な君主の闘い」に、次のような阿川さんの言葉がありました。ご参考までにメールします。

 この7年間の侍従日記を読んで、本当にいろいろ感心することがありました。たとえば開戦前には「財政面から国が行き詰まるんじゃないか」と杉山参謀総長を問い詰められる。特に経済を勉強なさったとは思えないのに、きちんと見ておられるのです。

 呉の「大和ミュージアム」が大変な人気で、僕は名誉館長なんですが、一言申しておきたいのは、「大和」は国民の巨額な税金を使って世界一にものを造って、結局何の役にも立たないまま、特攻作戦で沈むのです。それをきちんと認識した上で、日本の誇りにしてほしいですね。

 なかなか理解が難しい言葉なのです。私なりに解釈するに、海軍出の作家として名誉館長に就いたが、大和ミュージアムの展示方法がものの本質に迫っていない、ただ単に大和が世界一と薄っぺらい展示になっていることに対する苦言に聞こえますが如何でしょうか。名誉館長をしてこのように言わせる体質が、大和ミュージアムにあるのでしょう。


第5節 「大和の模型は格好よかった」という子どもの感想でいいのか 5

                                平成17 年8 月15 日 佐伯邦昭

 滋賀県の一個人が寄せ集めの部品でブリキ細工のような飛行機をつくり、零式艦上戦闘機として滋賀県平和祈念館へ展示目的で寄贈し、県も受け入れたというニュースがありました。それは零戦に似て非なる物体にすぎませんが、東近江市で一般公開されたという中日新聞の記事に「戦後60年を経て再び雄姿を見せた零戦に、見学した市民は驚きの声を上げた」とありました。

 「雄姿」という捉え方をされることに、平和祈念館構想との整合性に複雑なものを感じざるを得ません。誤解を恐れずにいうなら、平和祈念館と称する施設は一面で戦争博物館の意味合いを持ちます。加害面としての武器等を展示せざるを得ないからです。しかし、それは「雄姿」という捉え方なのでしょうか。

 2005/08/09付中国新聞呉東広島版に、呉市の大和ミュージアムの入館者50万人目で記念品を貰った小学6年生の男児の談話が載っています。

 「びっくりした。大和の十分の一模型は大きくて、格好よかった。いい思い出になった。絵日記に描きたい」と。

 「格好よかった」という感想にすべてが言い尽くされます。武器というものは、性能を極限まで追求するあまり贅肉をそぎ落とし、結果として非常に流麗な形を生み出し、そのことが多くのファンを惹き付ける魅力でもあります。

 「格好よかった」という感想を聞いて関係者は狂喜していることでしょう。大和の十分の一模型が入館者呼び寄せパンダの役目を十二分に果たしてくれたからです。この記事を見て入館者はもっと増えるでしょう。

 館長は新聞に「大和が平和を学ぶ史料として見詰め直されようとしています」というコメントを発表しています。外交辞令のウソをつくなと言いたい。あれを見て平和を考える子どもがいたら、ガチガチの日教組両親に育てられた特殊児か何かです。

 滋賀県関係者も、平和祈念館構想で零戦を目玉商品にしようという魂胆が無いとは言い切れないでしょう。この零戦モドキの物件を「海軍零式艦上戦闘機52型」などという表示でそのまま展示してしまったら、平和を付加価値にすれば、何でも許される戦後日本の悪しき風潮に輪をかけてしまうであろうと憂います。

 偽物であろうが、歴史を曲げようが、科学技術を冒涜しようが、平和の名の下に割り切ってしまう戸高一成流暴力 と同じです。

 大和ミュージアムの大和十分の一模型について、多くの人が「格好よかった」「感動した」と言っていること自体については、私は否定もしないし非難もしません。それが現代日本の一断面なのですから。

 そうであるからこそ関係者は科学的良心でしっかりとした思考力を養って館の運営に当たるべきだと声を大にして言いたいのです。市長をして歴史捏造発言をさせ、それを撤回することもできないような 戸高館長の大和ミュージアムに対しては、たとえ 少数意見といわれようとも平静な眼で見続けていかなけらばならないと思うのです。


   
   

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