【ワシントン=大隅隆】米政府は自動車の燃費規制を厳しくする時期を4年前倒しする。ガソリン1ガロンあたりの走行距離を現行の約25マイル(1リットル当たり10.6キロメートル)から35.5マイル(同15.1キロメートル)に引き上げる時期を、当初予定の2020年から16年に早める。温暖化ガスの排出抑制にもつなげる狙いで、環境技術開発で出遅れた経営難のビッグスリー(米自動車大手3社)などの負担が一段と高まりそうだ。
19日昼(日本時間20日未明)にオバマ大統領が演説し、規制導入に理解を求める。
ブッシュ政権下で成立した07年エネルギー法は、20年までに燃費基準を段階的に厳しくし、乗用車や小型トラックなどの平均で同35マイルと、現行規制より4割引き上げることを義務付けている。オバマ政権はこれを大幅に前倒しし「年率5%ずつの燃費効率引き上げを求める」(米政府高官)という。
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