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台湾の日本離れが加速? 日米台から中米台へ 国際経済危機会議 (1/2ページ)

2009.5.19 19:51

 世界的な経済危機をきっかけに台湾で“日本離れ”が加速している。台北市で15、16の両日に開催された国際経済危機に関する国際会議に参加した経済学者からは、主軸だった「日米台」の“三角関係”でなく、日本の代わりに中国を加えた「中米台」の新たな三角関係の重要性ばかりが、台湾経済復活のカギとして盛んに論じられていた。民間レベルでは良好な日台関係も経済学者の目にはもはや時代遅れの様子。日台関係は重要な転換期に直面しているようだ。(台北 犬塚陽介)

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 開会の辞に蕭万長副総統、基調講演にはノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン米プリンストン大教授が立ち、台湾政府の全面的なバックアップで開かれた「国際経済危機の衝撃と教訓」と題する国際会議。台湾の経済学者が壇上のスクリーンに映し出した世界地図には、日米台を結ぶ線と、中米台を結ぶ2つの線が、別々の三角形をくっきりと描いていた。

 「台湾は従来の日米を重視した貿易の三角関係から、米中台の三角関係に変化を遂げている」

 「経済危機と台湾の主要な政策」の講演は、すでに既成事実となった感のある「傾中離日」の政策を改めて示すものだった。対中関係の改善を掲げる馬英九政権が後援する会議だったことを考慮しても、一連の講演は“ジャパン・パッシング”の現状を実感するには十分だ。

 もっとも、日台関係の変化は馬政権の発足で始まったことではない。統計によると、2002年の時点で台湾の製品輸出の9・1%を占めていた日本は、07年までに6・5%に減少。一方の中国は、7・8%から25・3%と飛躍的に伸び、いまや米国を抜いて台湾の最大輸出国となっている。

 中国本土で活動する台湾企業は約5万。失業率が4%以上に達する中、化学製品や金属、電子部品などが輸出品の8割を占める台湾にとって、いまや世界に流通する製品の“生産工場”となった中国は、日本以上に魅力的な貿易国となっている現状がある。

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