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マルチ商法:「海物語問題、盧政権の実力者が関与」

収監中の朱会長、元秘書官ら9人を告発

 「マルチ商法」で逮捕・起訴され、ソウル拘置所に収監されている「ジェイユー・グループ」の朱水道(チュ・スド)会長(53)が最近、「盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の実力者らが、賭博ゲーム“海物語”に関する大型汚職事件を隠すために、国家情報院や検察を動員して、ジェイユー・グループやわたしをいけにえにした。“海物語”の関係者9人を近く検察に告発する」と語ったという。『月刊朝鮮』6月号が報じた。

 『月刊朝鮮』によると、朱会長が検察へ告発するとしているのは、大統領府の鄭相文(チョン・サンムン)前総務担当秘書官(起訴済み)、盧前大統領の後援会長を務めたイ・ギミョン氏、「ノサモ(盧武鉉を愛する会)」の明桂南(ミョン・ゲナム)元会長、盧前大統領のおいのノ・ジウォン氏、金昇圭(キム・スンギュ)元国家情報院長、鄭東采(チョン・ドンチェ)元文化観光部長官、国家情報院のキム元支部長、パク副理事官、イ事務官の9人。

 朱会長は『月刊朝鮮』とのインタビューで、「検察は“海物語”について捜査を行う意思がなかった。“海物語”の問題が、国家権力がかかわった大型汚職ではないかとの疑惑が浮上するや、盧前大統領が根回しして捜査を断念させた」と主張した。また、朱会長は「ノ・ジウォン氏は、明桂南氏が一時社長を務めていた“海物語”の製造元、ジーコ・プライムの技術担当取締役を務め、同社がコスダック(KOSDAQ=韓国店頭市場)への迂回上場で株価を上げた後、辞任直前にストックオプションの10万株を受け取った」と述べた。

 朱会長はまた、「盧前大統領の在任中、政府から許可を受けた商品券発行会社9社のうち、2社の実際の所有者は、盧前大統領の側近中の側近だった二人の人物だ。これらの会社の名目上の社長から直接聞いた話だ」と語った。

 朱会長は「2006年初めごろから、“海物語”の問題に盧政権の実力者らが関与していたとの疑惑が浮上した。この問題に向けられた国民の関心をそらすため、盧政権の幹部と国家情報院がいわゆる“ジェイユー報告書”を作成し、外部へ流出させた」と主張した。

 『月刊朝鮮』とのインタビューで朱会長は、「“ジェイユー報告書”を作成して外部へ流出させた責任者は、現在収監されている大統領府の鄭相文前秘書官だったことが確実だ」と述べた。

 朱会長は07年10月、大法院(日本の最高裁判所に相当)で懲役12年の刑が確定したが、ほかの事件での裁判が続いているため、刑務所に移送されずソウル拘置所に収監されている。

 一方、朱会長の弁護人のキム弁護士は18日午後4時、鄭前秘書官ら9人に対する告発状を大検察庁に提出した、と発表した。

チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版

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